水色をした箱

 
                 あの日のことは忘れない
                 
                 空が
                 あまりにも
                 まっさおに晴れ上がっているので
                 わたしはほんとに驚いて立ち尽くした
                 つぎの瞬間
                 いつも曇天のふるさとの空を思い出し
                 心の中で笑いとばしてやった
                 こみあげる喜びと嬉しさに震えながら
                 両手にぶらさげていた紙袋ふたつの財産を
                 乾いたコンクリートの道路におろしたんだ
 
                 それが
                 十八歳の人生のはじまりの日
 
                 それからの
                 長い長い時間に起こったことは
                 今はもう
                 水色の箱の中に仕舞い込んである
 
                 いつかフタをあけた君は聞くだろう
 
                 いくつもの楽しげな笑い声や
                 赤ん坊の泣き声や
                 子供のはしゃぐ声や
                 波のくだける音や
                 木々のあいだをすり抜ける風の音を
 
                 うずくまってる黒いものは
                 猫がぐっすり眠っているのだし
                 せわしない呼吸が聞こえたら
                 たれ耳の犬のクッキーだよ
 
                 わたしの箱は
                 そういうものがいっぱい詰まっている
 
                 底のほうで指をくすぐるものは
                 涙の粒々にちがいない
                 今では
                 色とりどりのマーブルチョコみたいに
                 混ざり合い親しみあって
                 かぐわしい香りだってする
 
                 あのね
                 あの日の空に染まってしまった
                 水色の箱だよ

 

 

海ふみこ 2012.2.15

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                   もしもピアノが弾けたなら~♪
 
                   わたしの世代は
                   誰もが一度くらいはそう思ったことがある
 
                   今の子供は
                   いきなりグランドピアノで練習してる
                   それもスタインウェイで!

 

 

海ふみこ 2012.2.29

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             海のあなたの空とおく
             さいわい住むと猫のいう
             ん?
 
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                 ちょっとーぉ
                 みんなして
                 どこ行くのーぉ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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                         ぼく 海んちゅ

 

 

海ふみこ 2012.1.3