ボケは、写真を撮るうえでの重要なファクターです。2000年頃から英語の語彙に「bokeh」が登場したそうで、そのことを考えると、昔は日本人くらいしかボケというものを考えていなかったのかもしれません。その証拠に、Carl Zeissのレンズでさえ昔の絞りは丸くなくてギザギザの作りでした。
よく背景に出現する丸いボケは、そこにピントが合っていないからこそ浮かび上がるものです。またその形状や、ボケ具合は、レンズの性格や撮り方に左右され、f値が小さいレンズ、焦点距離の長いレンズでは、浮かび上がるボケは大きくなります。よく見るとボケのリングが硬いものや。2線ボケと言われるように2重になってでるものもありまして、それこそレンズの個性となっています。一般に解像度の高いレンズはボケの境界線が目立ちやすくなります。また、最近の非球面レンズを使用したズームレンズですと、ボケが、何重ものリングがかかったように発生したりします。ボケの綺麗さはズームレンズより単焦点レンズに軍配が上がります。
紫陽花は、木漏れ日を受けて撮ることが多く、いつも背景のボケをどう出すかということにこだわってレンズを選択していますので、その参考例を見てみましょう。
【Ai AF Nikkor 35mm f/2】絞り開放
このレンズの特徴はマクロレンズでもないのに、最短25センチまで寄れる点にあります。この写真では、ほぼ最短距離で撮っています。このレンズは、こういう撮影をしたいときに使用しています。
【Ai Micro-Nikkor 55mm f/3.5】絞り開放
とても解像力の高いマクロレンズなんですが、背景のボケはやさしめにでることが多いです。円形絞りではないので、ほとんど絞り開放で使用し、まるボケを強調したいときに使用しています。
【Ai Micro-Nikkor 105mm f/2.8S】絞り開放
105mmになると望遠レンズになります。背景も圧縮効果で接近してきます。マクロレンズなので50cmくらいまで近寄れ、花を撮るには持ってこいのレンズです。
【Ai Nikkor ED 180mm f/2.8S】絞り開放
遠い位置にあるアジサイを狙った写真ですが、それでも背景はうまくボケてくれています。このレンズは切れ味が抜群で、花が遠くにあって近づけない時に威力を発揮します。
【AF-S Nikkor 24-70mm f/2.8G ED】絞り開放
ズームレンズですが、綺麗な、まるボケがでています。70mm域で使っていますが、さすがはニコンの看板レンズです。
【AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G】絞り開放
90mm域で撮っています。こちらもさすがです。こちらのズームレンズは、最短撮影距離が1.5mなので、近づいてアップで撮影することは難しいです。
【Tamron 18-200mm f/3.5-6.3 Di Ⅲ VC】絞り開放
90mm域で撮っています。ボケが、すこしざわついていますが、高倍率のズームレンズにしては、よく写ってくれます。
【Carl Zeiss Planar T* 85mm f/1.4】絞り開放
85mmを絞り開放(f1.4)で使うと、花など近いものの撮影では、ほんの一点にしかピントは合いません。このシチュエーションでは、もう少し絞り込んだ方が良かったでしょうね。使い方が難しいレンズです。ポートレイト撮影に向いているレンズなのかもしれません。
【FE 100mm F2.8 STF GM OSS】絞り開放
美しいボケに特化したレンズだけあって、とても綺麗なボケがでています。このレンズは、大口径レンズによく現れるレモンボケもほとんど抑え込まれています。まさにボケに対して神レンズであると言えます。








