今回は、
前回と同じ引用文を使います。
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■引用文
The more you learn, the more you can learn.
■日本語訳
学べば学ぶほど、
より多く学べるようになる。
■解説
前回述べたように、
英語としてはシンプルですが、
意味するところは深いです。
恐らく、
Brian Tracyはこの文で、
「学習の効果は、
金利と同じように、
複利で効いてくる・・・」
と言いたかったのだと思います。
もう少し詳しく説明すると・・・、
仮に、今の知識レベルが100として、
1年間の学習で10%向上するならば、
来年には110になります。
(増加分は、10。)
では、その努力を続けたとすると、
次の1年では、どの位になるでしょうか。
何を起点と考えるかで、答えが変わってきます。
つまり、
次の1年(2年目)の起点は、
100なのか、110なのか?
恐らく、2年目は、
110が起点になって、
10%向上することになるのでしょう。
(増加分は、11。)
“10”と“11”では、
大差ないように見えますが、
その後もこれが継続すると、
増加分はどんどん加速していきます。
つまり、
学習すればするほど、
起点というかベースが大きくなるので、
次に学習できる量が加速します。
このような複利効果を
“compound effect”と言うのですが、
長い間には、
人の直感を欺くような
劇的な結果を招くことがあります。
このことを教える逸話は、
世界各地にあります。
日本では、
秀吉と曽呂利新左衛門の話が有名です。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~matuteru/suumon/mondai02.htm
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■編集後記
仕事で英語を使っていると、
海外の人から、
自分が関わっていないことについて
質問を受けたりすることがあります。
その場合、
うっかり、辞書で
「適任でない」などと調べると、
“ill-qualified”等が出てきます。
これだと、
「必要な資格を取得していない」という
ニュアンスなので、変ですね。
そのような場合は、
“not in a position to ~”
(~をする立場にない)
を使います。
例文)
I’m afraid I’m not in a position to answer your question.
(あいにく、お答えする立場にはありません。)
例文の続き)
その際、
適任者を知っているのであれば、
返答メールに、
次のような文を入れることも出来ます。
Let me refer you to Mr. Nakamura, who is on the CC list.
(中村さんをご紹介しましょう。
彼をCCに入れておきました。)
この場合、
適任である中村さんにCCを入れて
返信する状況を想定しました。