キクザキイチゲが咲く森の小径。
いのちの輝きに満ちている春。


小川のせせらぎの音を聴きながらコギたちと朝散歩。

長い間、わたしは君とともに生きてきた。
そして今、私たちは別々にいかなければならない、
一緒になるために。
恐らくわたしは風になって
君の静かな水面を曇らせるだろう、
君が自分の顔を、あまりしげしげとみないように。
恐らくわたしは星になって
君の危なっかしい翼を導いてあげるだろう、
夜でも方角がわかるように。

恐らくわたしは雪になって
君の花弁を眠らせるだろう、春になって、花開くことができるように。
恐らくわたしは小川となって
岩の上で歌を奏でるだろう、
君独りにさせないために。
恐らくわたしは新しい山になるだろう、
君にいつでも帰る家があるように。


「今日は死ぬのにもってこいの日」
            より抜粋