メディアに見る鋏事情 | 庭師記  ー 庭は師、業は己 ー

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庭師である日々のあれこれや、好きなもの大切な事あれこれ。

寒の戻りとは昨日の事を言うのでしょう。岐阜は15センチくらい積もりました。即溶けましたが。

雪で仕事できず、泣く泣く?家で撮りためたビデオを見る(ビデオって言い方古いですかね?ザ昭和)

同じ職場の方から、面白そうなのやるよと聞き録画したのがBSでやっとった『イッピン』という番組。播州の刃物の話でした。

カテゴリが幾つかに分かれていたんだけど、総火造りの和鋏(握り鋏)鍛冶さんが最初だった。

造り方は大体植木鋏と同じ。画面に食いつく。


僅かに湾曲しとる鋼地金の境が堪らない。完全に刃物フェチになった。



手打ちとプレスのバネ?の押し返し実験。手打ちの方がしなやかさがあり軽い力で握れると検証されていた。やはり人の手には敵わないって事なのかと思う。



続いて、ご存知の方も多いと思いますが吉岡刃物製作所。

ええ音してました。門型使ってみたい。。



まとめて焼き入れをしてます。ほうほう。








わかりやすい絵でした。色々勉強になります。





調子を良くした僕はYouTubeでも鋏造りの動画を調べる。

和風総本家で取り上げられていた飛塚製鋏所。『飛庄』




















この人、わかっとる!!的確過ぎる意見。鋏のブランドどうこうより、何よりも大事な事。これを忘れてはいけない。庭師の義務。



左の刈込は飛庄のですかね?ええ音しとりました。






次の世代を担う若きHOPEですね。って僕何様って感じですが、こうゆう方が造ってくれとるって思うと仕事のモチベーションも上がります。職人の職人による職人の為の仕事ですね。え?




幾つか見て思った事。
勿論、鋏鍛治が一丁一丁手で打って仕上げる鋏は素晴らしい。僕も正直こちら派。
量産品のまとめてポンの鋏の動画も見たけど、それはそれで良いと思う。

どの鋏も適当に造られているわけやない。必ず試行錯誤された上で商品として提供されとる。


つまり何が言いたいかって言うと、良い悪い、手打ち機械打ちの善し悪しを決めるのは使っている僕達個々が決める事。
今まで人から、あそこの鋏は良い、あそこの鋏は悪いって聞いてきたけど、それは個人で使って導いた感想に過ぎないから使ってない僕は判断してはいけない。


僕は僕の使いたい、手に合った鋏を使う。人は否定しない。鋏も否定しない。色んな動画を見て改めてそう思った。



※只、道具を大事にしない人は全力で否定します。