最近話題の「君たちはどう生きるか」
読みました。
1937年初版の、原作の本ではなく、
去年=2017年に出版された漫画を。
「輝きは色褪せない、
今も読み継がれるべき永遠の名作」
と言う宣伝文句のとおり、
初版から80年経っているのに
大筋の内容については
全く古さを感じません。
そして、子どもに向けたメッセージが
こめられた本ではあるものの、
大人が読むからこそ感じる深みもある、
子どもも大人も読み応えを感じることができる本だと感じました。
「池上彰氏が心から感動し、
人生を決めた一冊。」
だそうですが、
なるほど、だから池上さんは
ああいう風に仕事をしているのか、
と思いました。
池上さんもまた、
この本のような役割を果たそうとして
精力的にお仕事されているんだな、と。
きれいごとを言うわけでもなく、
押し付けがましいわけでもなく。
自分で考えること、気づくこと、
行動すること、問題を乗り越えること、
そういうことの全てを
見守り、励ましてくれるような本なのです。
今の社会に問題がある、と思っても
1人の力ではなかなか動かせない
大きな流れというものがあります。
社会の大きな流れに対して
自分1人の力はなんて無力なんだろう
と感じたことが
誰しも一度はあるのではないでしょうか。
だからといって、
流れに身をまかせるだけで良いのか?
そうではないはず。
社会の大きな流れを1人で動かすことは
なかなかできないものの、
流れを作っている一員ではあります。
本の主人公コペル君の言う
「人間分子、網目の法則」の
抜け出せない輪を感じながらも、
社会の流れを作っていく一員として
自分がどう生きるかを
自分で考え、決断する必要があるはずです。
学生時代には
社会の一員として果たすべき役割を
きちんとイメージできていませんでした。
社会人になってやっと
社会の一員なんだなと感じ始めました。
社会の一員として
私には何ができるだろう。
どう生きていこう。
いつも自分の頭で考えて
自分で決断できるように
なりたいものです。
こうして人生について
あらためて考えることができ、
本当に読んで良かった。
出会えて良かった一冊です。