こんにちは。治療院の山本です。

突然ですが、皆さんは「未来技術遺産」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

正式名称は「重要科学技術史資料といい、国立科学博物館が定めた登録制度により保護される文化財を指します。2008年に制定開始。

選定基準は、以下の2点です。
• 科学技術(産業技術を含む)の発達史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの
• 国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの

今回は、これまで選ばれた350点以上の産業用・家庭用アイテムの中から、家庭用に絞って私独自性のセレクトで紹介します。

■VHSビデオデッキ「HR-3300」
(1976年/日本ビクター) 
・以前、「プロジェクトX」で開発秘話が放送されていました。テープは上部から挿入する方式で、予約録画には内蔵のダイヤル式アナログタイマーを使用。祖父がこれと同型でシャープへのOEM品を持っていて、時代劇を録画して見ていたのが思い出されます。

■国産初のLPレコード
(1951年/日本コロムビア)
・材質にはそれまでのSP盤に比べ割れにくい塩化ビニルを使用。長時間収録が可能。最近ではアナログレコードが再評価されています。

■ウオークマン「TPS-L2」
(1979年/ソニー)
・個人的には後継機で洗練されたデザインの「ウオークマンⅱ」が印象に残っています。高校生の時に大変お世話になった商品です。ウオークマンはソニーの商標だあるため、他のメーカーの商品は、「ヘッドホンステレオ」や「ウオーキングステレオ」などと呼ばれていました。

■液晶デジタルカメラ「QV-10」
(1995年/カシオ)
・価格6万5000円で当時としては画期的な価格設定でした。画素数は30万画素で、30年近く経った現在とは隔世の感があります。

■電子システム手帳「PA-7000」
(1987年/シャープ)
・バブル時代を象徴するデバイスです。漢字表示対応。ROMカードスロット搭載で機能拡張か可能でした。この商品の発展形として「ザウルス」もありました。

■レンズ付きフイルムカメラ「写ルンです」
(1986年/富士写真フイルム)
・当時は旅行やレジャーの必需品でした。後にフラッシュ付きや防水タイプも発売。この商品もレコード同様、アナログのフイルムカメラをを知らない世代を中心にブームが来ているようです。

■ハンディカム「CCD-TR55」
(1989年/ソニー)
・縦×横の面積がパスポートとほぼ同じサイズで重さ790g。浅野温子のCMも懐かしい。

■カメラ付き携帯電話「J-SH04」
(2000年/シャープ)

・J-PHONEの登録消費である「写メール」が「写メ」と省略されて一般的に。カメラの画素数は約11万画素(最新スマホは1億画素越です)画面はカラーですが、表示色数は僅か256色でした。着メロ(これも登録消費です)が流行り出したのもこの頃だと思います。


■エンターテイメントロボットAIBO「ERS-110」
(1999年/ソニー)
・「徹子の部屋」で黒柳徹子が自前のAIBO披露していました。2006年に生産終了。現在は「aibo」となり、外見がリアルな犬っぽいロボット犬になっています。 



▲AIBO(※写真はカプセルトイ 
です。本物ではありません。)

■コンバチブルレーザーディスクプレーヤー「CLD-9000」
(1984年/パイオニア)
・LD(レーザーディスク)とCDを一台で再生できるコンバチブル機。LDは直径30cmもあり(発売当時のキャッチコピーは「絵の出るレコード」)、再生時に高速回転する音は結構うるさかったです。プレーヤーが低価格になってきた1990年頃にはとんねるずがCMな出ていました。


▲1992年頃発売のパイオニアCLD-200

■パーソナルコンピューター「PC.9801」
(1982年/NEC:日本電気)
・1990年にDOS/V機(PC/AT互換機)が登場するまで日本のパソコン市場を席巻し

■ディスクマン「D-50」
(1984年/ソニー)
・CDケース4枚分の厚みで重さ590g。価格4万9800円。我が家では一瞬この機種を買う話が持ち上がりましたが、結局購入には至りませんでした。

■デジタルシンセサイザー「DX7」

(1983年/ヤマハ:日本楽器製造)

・TOM★CATのヒット曲「ふられ気分でRock 'n' roll」(1984年11月14日発売)でTOMが歌いながら弾いていたのがこの「DX7」。FM音源搭載でシャープな音。80年代中期のプロ・アマ問わず絶大な人気を得た機種です。その後PCM音源内蔵のシンセが台頭してきたためFM音源搭載機は衰退。DXシリーズが姉妹機的な存在として、小室哲哉がCMに出ていた「EOS」シリーズもありました。


■システム一眼レフカメラ「α-7000」
(1985年/ミノルタ)
・「夜のヒットスタジオ」や「プロ野球ニュース」でこのカメラのCMをよく見た記憶があります。因みにαブランドは現在、ソニーのデジタル一眼レフカメラのブランドとして継承されています。余談ですが、宮崎美子が出ていたカメラのCM(木陰でジーンズを脱いで水着姿になるアレです)も
ミノルタです。
■That’s CD-R
(1989年/太陽誘電)
・2000年頃から、「CDを焼く」という用語と共に一般的になりました。このメーカーのCD-Rは品質が良かったです。80年代半ば~90年代前半まではカセットテープも発売していました。

▲2000年代中頃のThat's DVD-RAM(CD-Rが無かったのでその代わりに掲載)

■マイクロフロッピーディスク

(1980年/ソニー)
・1980年代半ば~2000年代半ばにかけて、パソコンやワープロ専用機等で幅広く普及しました。フロッピーディスク(FD)
は8インチ→5.25インチ(ミニFD)→3.5インチ(マイクロFD)と小型化していきました。


▲1995年頃のソニー製フロッピーディスク(MFD-2HD/両面高密度ディスク



■ミニコピア
(1982年/キヤノン)
・カートリッジ式トナー採用のパーソナルコピー機。発売当初からしばらく中森明菜がCMに出演。またまた余談ですが、中森明菜はデビュー当時、アイドルの定番CMである食品/飲料系のCMに出ていない珍しいアイドルでした。(後年、明治製菓のCMに出ましたが)

他にも、「新幹線0系」「噴水式飲料自動販売機」「蚊取線香」「酵素パワーのトップ」(洗濯用洗剤)等様々なものが選ばれています。興味があるか方は調べてみて下さい。

※人名は敬称略、メーカー名は発売当時の名称を使用している箇所があります。