ルイジアナ先生37 | 真逆的な、あまりに真逆的な

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今日は防災訓練。

 

 

やはりあのクラスの雰囲気だけは違った。

 

 

教室にはルイジアナ先生の大声が響く。

 

 

「訓練だからって侮るな!不測の事態でも迅速な対応ができてこそ一流の生徒だ!」

 

 

「はい!」

 

 

「焦りは命取りだ!頭ん中には冷静さだけ入れときゃいい!」

 

 

「はい!」

 

 

「何よりも自分の命だ!周りの命は俺がなんとかしてやる!お前達は自分が生き残ることに集中しろ!」

 

 

「はい!」

 

 

「期待してるぞ」

 

 

ルイジアナ先生はニヤリと笑った。

 

 

生徒達が声を上げる。

 

 

まるで全国大会前の選手達だ。

 

 

そして午後、防災訓練が始まった。

 

 

軍隊のように行動する生徒達。

 

 

異質な光景。

 

 

しかし、それは序章にすぎなかった。

 

 

非常ベルが鳴ったと同時にルイジアナ先生は誰かに電話を入れていた。

 

 

3分後、現れたのは黒い服を着た特殊部隊。

 

 

忍者のような動きで校内に突入していった。

 

 

特殊部隊は壁をぶち壊し、窓ガラスを破り、見つけた生徒を抱えて疾走。

 

 

さらには3階からロープで生徒を救出。

 

 

そして、真っ黒に塗られた消防車とヘリコプターは出火元とされた理科室に向けて大量放水。

 

 

到着からわずか10分。

 

 

生徒を全員避難させ、特殊部隊はルイジアナ先生に敬礼していた。

 

 

「避難完了であります!」

 

 

「ご苦労」

 

 

まるで司令官だ。

 

 

「ちょっと何してるんですかぁああー!!」

 

 

教頭がすごい形相で走ってきた。

 

 

「防災訓練っす」

 

 

ルイジアナ先生は答える。

 

 

「訓練なのにこんなにして…!校舎を大事に思えんのかね!?」

 

 

この言葉にルイジアナ先生は反応して真顔になった。

 

 

「こいつらの命救うより大事なことってあるんすか?」

 

 

この言葉に誰も言い返せなくなった。

 

 

翌日からルイジアナ先生のクラスにあの動きを教わりにくる生徒が殺到した。