歯苦米 | 真逆的な、あまりに真逆的な

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くだらない詩、つまらない小説、しょうもないエッセイ

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毎日朝6時に更新してます

 

私は米を食べている。
 
 
普通の白米だ。
 
 
顎が疲れている。
 
 
今日は飲み込むまでに時間がかかっている。
 
 
疲れているのかもしれない。
 
 
目を閉じて半分眠るようにして口の中の米粒を噛む。
 
 
異音がした。
 
 
ゴキリという音。
 
 
硬い米が入ってたのか。
 
 
いや、米粒が大きい。
 
 
なんだこれ。
 
 
歯だ。
 
 
俺は歯を食べている。
 
 
気持ち悪くて、口の中のものをすべて吐き出した。
 
 
出てきたのは唾が絡んだ大量の歯。
 
 
次々と口から溢れてくる。
 
 
舌の下にまで歯が転がっている。
 
 
喉まで詰まってとうとう息ができなくなった。
 
 
歯痒さだけが残った。