我也爱你(私も愛してる)
出会った頃のあなたは
話しかけるとすぐに目をそらし
うつむくような人だった
告白するのに何ヶ月もかかり
私ばかりがよく喋っていて
その話を笑いながら聞いていた
「俺があなたにどんなに感謝してるか、
きっとわからないと思う」
そう言ったあなたに
「私が、あなたのことをどんなに大切に
思っているか知らないでしょう?」
と言うと、
「一枚上手だな」と言いながら笑っていた
「俺たちはどうして一緒になれなかったんだろう
憎みあってたわけじゃなかったのにね」って
あなたが言ったとき
「それは最初からそういう約束
だったんじゃないかな」と答えた
一緒にはなれないけど、
一番苦しい時にお互いを助けようと
2人で決めてきたことだったと
あなたにも私にも辛い修行が
待っていたから、それに耐えられるように
沢山の思い出を残したのだと思う
私たちはきっと、試練を乗り越えて
成長していく必要があったのでしょう
別々の場所で、
別々の人間関係の中で
あなたとの思い出を振り返ってみて
もらったものも沢山あったけど、
同じくらい私も、あなたを沢山幸せに
していたんだと思ってる
だから私は、あなたを幸せに
できなかったんじゃないかと
自分を責めたりしない
あなたも自分を責めないで
私はとても幸せだったから
来世でもあなたに出会えるから
その時はまた、私を探してね
あなたに会ったら
私はきっと、すぐにわかるわ
だって、あなたも私にも
えくぼがあるもの
「男のくせにそのえくぼ可愛すぎる」
ってからかったら
「じゃあ、あなたの可愛さは
俺の半分だね、片えくぼだから」
と言って私から睨まれたもんだから慌てて
「うそ、うそ
あなたの片えくぼのほうが可愛いよ」って
笑いながら左のほっぺを指で押した
会った瞬間に、
そのシーンを思い出してね。
記憶を忘れたくないから
私もまた、えくぼを選ぶわ
あなたもそうしてね
何度出会っても、
私はまたあなたのことを
好きになる
だから、
返事を聞かれたら
何度でも同じように答えるわ
我也爱你(私も愛してる)
えくぼ伝説~魂の恋人たち~(1)