~水を貯めない人工林~森林のはたらきその③ | Kokegurashi(こけぐらし)

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「道ばたに生える、苔の気持ちを考えてみる」
愛知県豊田市旭地区から
身近なものの大切さをかみしめる穏やかな暮らしかた、
「こけぐらし」な日々を発信しています。



そして一方の人工林。










こちらは言わずと知れた


スギ、ヒノキの単一林。







落葉がほとんどないこれらの樹種の


単一化した山。







上空は年がら年じゅう葉っぱが覆い、


太陽光の入り込むすきまがありません。






そのため足元の植物は育つことができず、


中に入れば何もない、みたいな


さみしい状況になっております。






こうした山に激しい雨が降ると、


スギ、ヒノキの葉に降り注いだ雨が


そのまま…よりももっと大きな塊となって


ボトリ、ボトリと


地面に打ちつけることになります。






スギ、ヒノキの葉は分解されにくく、


少量が落葉してもしばらくの間


栄養とならずにそのまま地面に残ります。






植物たちの根もあまり複雑に絡み合わず、


地表も地面も、大げさに言えば「カチカチ」の状態。





このカチカチの地面に降り注いだ、



このでっかい水のかたまりは


結局地面に浸透することなく


地表面をそのまま流れ落ち、


谷にある川へと向かいます。




要するに、


ザーザーと降った雨が


葉っぱもろとも一気に川へ流れ込む感じです。





こうなると、


大雨の時には川が氾濫、


雨があんまり降らない時には渇水に…。






もとあった天然林は水分を吸収して小出しにする


「緑のダム」l機能があったのに、


人の手によって無理やり作られた人工林には


そうした機能がない、


あるいは不十分になってしまっているのです。





これを解決するにはやっぱり


人工林を切る、「間伐」の促進が


不可欠なんですけど、


手間やお金がかかる「間伐」を促進するのも一苦労のよう。


あと、切った後の木材の有効利用も大きな問題ですね。





というわけで、次回は少し


その辺りの内容に触れてみたいと思います。





つづく





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