一面は赤紫のじゅうたんです。

 

北ドイツの「エリカ街道」と呼ばれる「ハイデ Heide 荒野」をたっぷり10㎞歩いてきました。Die Lünenburger Heide リューネブルグ原野という景勝地です。

 

 

 

エリカの花は、欧州原産で英語では「ヒース(荒野の意味)」と呼ばれていて、湿気を嫌い、水はけの良い荒れた地の方がよく育つそうです。確かに足元の土は白い砂が混ざっています。高温で湿気の多い日本ではエリカは育たないそうです。立山をはじめとする様々な北陸の山を歩いてきた私ですが、確かに故郷ではエリカを見たことはありません。

8月末~9月初めに花盛りを迎えます。花屋で売っている鉢植えでは、白や黄色のエリカも見かけますが、ハイデに自生しているエリカはピンクや赤紫で、壺状の小さな花が密集して咲きます。

 

ここ、リューネブルクの南に広がる「リューネブルガー・ハイデ」が有名で、この一帯は早くから自然保護区に指定されていて、今でも自家用車で入ることは禁止されています。

 

よって、澄んだ空気に独特ののどかな田舎の景色を眺めることができます。

 

そして、移動中のヤギの群れに出会いました。

 

メスのヤギが2百頭、雄が3百頭、合計5百頭のキャラバン隊です。

草原の草をはいで、また次の草原へと歩いて渡るのです。大人しいもんです。

 

 

そして自動車は立ち入り禁止のため、馬車を利用して遊覧することも可能です。

高齢者や幼い子どもを連れた家族がパカパカという馬の足音を聞きながらエリカを眺めていました。

 

 

 

 

エリカが最盛期を迎えている今は、蜂も大忙しです。ブーンという羽音が聞こえます。

美しいエリカから上質のはちみつを生産しているのです。

 

※蜂に刺される危険があるため、蜂の小屋には近寄らないほうがいいですよ。

 

 

 

残暑ではありますが、草原を走る風は秋の気配です。

エリカの絨毯を横目に乗馬をするのも素敵です。

サイクリングを楽しむアクティブシニアも大勢いました。

 

 

 

 

 

新しいスクールイヤーが始まり、慌ただしい日常生活が続いていました。そんな私には、9月のエリカ街道は疲れた心を癒すのに絶好の場所です。広々とした空間に心がスーッと天高く昇っていき、リフレッシュできました。天気も良くって、青い空に赤紫が映えて、とても美しい景色だったのも良かったです。

 

今回、私は10kmのコースを歩きましたが、自身がない人は2kmの散歩道から始めるといいと思います。子どもと馬車で回るのもワクワクする半日なるでしょう。

 

お弁当を持ってお出かけください。

 

 

PS

エリカの鉢植えでは赤紫のものだけでなく、ミカン色のえりかも植わっていました。1,99ユーロ

ハイキングはちょっと無理という人は季節の鉢植えとして楽しむのもいいですね。