好天に恵まれた週末、いちご狩りに出かけました。ブレーメンから車で40分ほどの農園で、露地栽培です。1960年からいちご狩りのサービスを始めました。
ここの農園では、様々な果物の品種を楽しめるように工夫されていて、5月から何と10月まで6か月間も果物狩りが出来るというのですごく評判がいいです。まぁイチゴが実る今が一番の最盛期なのですが、様々な栽培方法と20種類以上の品種のおかげで、6ヶ月間新鮮なベリーを摘み取ることができるのです。


農園では、5月から順番に5カ所でイチゴ狩りができるようになっています。

 

我々が訪れたのは13時でした。午前中に多くの人がやってきたそうで、この時間帯は5組ほどの家族連れが摘み取りを楽しんでいました。

 

 

 

友だちの息子さん、6歳の男の子です。手の平ほどのジャンボないちごを発見し、大喜びでした。

 

雨で地面が濡れていると思っていたのですが、土の上に藁が敷いてあるため足元は乾いていて、スニーカーは全く汚れませんでした。

 

まだ緑色のイチゴがたくさん、来週末来ても良さそうだな。

 

 

こんな不思議な形のイチゴも発見。こういうのは店先に出回らないからね。

完熟のイチゴは、そのまま口に放り込みます。すごく甘いです。摘み立ては果肉がしっかりしていて、種の粒々も口の中で踊る感じ、心地よいです。鮮度100%、なんとも言われぬいちごの甘みと香りを満喫できるのは、いちご狩りの醍醐味ですよね。

 

あまりにも楽しすぎて、こんなにたくさん摘み取ってしまいました。

4,1㎏で15,50ユーロで、おまけしてもらって15ユーロでした。キロ当たり3,80ユーロと激安です。街角のイチゴスタンドでは500g入りが4,80ユーロだから、めっちゃ得した気分で嬉しいわ。

 

 

 

早速、いちごマフィンをペロリ。お友だちがシンプルなマフィンを焼いてくれて、そこに生クリームをのっけて、イチゴを飾っただけですが、収穫したてのイチゴが大のご馳走なので、小さいマフィンが引き立ちます。

 

そしてお友だちは、その日のうちにいちごジャムとして加工しました。1㎏で5瓶となったそうです。旬の味を長く楽しむための工夫です。

 

 

 

ところで、心配なニュースが。ここの農園では後継者がいなくて、存続の危機に立たされているそうです。60年も続く地域の有名な果樹農園なのに、跡を継ぐ若者がいないなんて。私は富山のコメ農家の生まれなので、農業の大変さは十分承知しています。朝6時から田んぼの水を見て回らにゃならんし、繁忙期には土日なんてないし、収穫は天候にも左右されるし、苗床の箱を洗ったり、米袋を管理したりと雑用も多いし、その割には儲けは少ないしで、本当に大変な仕事です。私の両親は冬の数カ月だけのんびりできたけど、それもつかの間。富山は大雪で、雪透かしなどしなければ家が傷むということで、当時はどこにも遊びに行けなかったもんね。

 

果樹園は広大で管理が大変だし、摘み取りには機械の導入は不可能で、やはり一つ一つが手作業なんだろうな。せめてその労がお金として戻ってくるといいのだろうけれど、そうでもないんだろうな。

 

じゃぁ、自分がしたいかというと、答えはノーです。農家ってマジで大変なのよ、家族総出で取り組むのが基本だしさ。家庭菜園のような趣味での土いじりは癒しになるけれど、仕事としての農業ってきついのよね。

 

イチゴ狩り大好きですが、やっぱり私は第三者。果樹園の危機と聞いて、えっとは思うけれど、何もできないし。イチゴやブルーベリーを買って応援するしかない。

どこかの若者が「オレは引き継ぎます!」と名乗り出てくれたらいいなぁと祈るばかりです。