6月9日(日)、ドイツではEU議会選挙の日でした。

ヨーロッパ連合に加盟する27カ国で、今月6日から国ごとに投票が始まり、最終日となる9日は、ドイツやフランスなど21か国で行われています。 立法にも関わるヨーロッパ議会の選挙は、人口に応じて加盟各国に割り当てられた合わせて720の議席をめぐっての国の垣根を超えた一大選挙戦です、

 

ドイツでは、16歳からのドイツ国籍を持つドイツ人が選挙に投票できます。つまり我が家族で選挙権がないのは私だけ。

主人は選挙管理委員会の手伝いもしているし、18歳の長女は投票場のボランティアスタッフだし、息子16歳は初めての選挙で張り切っていたし。あぁ、私もドイツに住んで20年近く経ち、税金もちゃんと納めているのに、一票を投じることができないなんて。結構悔しいものですよ。国政や地方自治に、自分の意志を選挙を通して表現できる機会がないなんて。

 

そんな折りに、こんなチラシを発見しました。

 

「選挙ボイコット」

 

「選挙に行くな!」

 

街中にあるデパート「カールシュタット」の立体駐車場の入り口に、このチラシが50枚ほどばらまかれていました。

「レボリューションは正当性が認められている!」

 

「搾取を採決で解任する?これは一度もうまくいってないよ!」

 

 

共産党のチラシのようです。

富裕層に媚びを売るような中心政党を批判し、大きな政党を勝たせないためにこのようなチラシを市中心部にばらまいたとのことです。

 

 

さて、EU選挙では、ドイツに住むイタリア人などはイタリア選挙区の手紙による事前投票が可能です。それでもいいなぁ。

 

我々、EU圏外からの外国人はドイツでの選挙権がありません。(日本の国政選挙は総領事館に出向いたりして期日前投票が出来ますが。)

15万9千人の外国人が暮らすブレーメン州です。州の人口は、およそ68万5千人ですので、23%が外国国籍の県民なのです。5人に一人が外国人なのに、自分たちが生活する地方自治の選挙に参加できないなんて、嫌だなぁと感じます。

 

なので、「選挙をボイコットせよ!」という触れ込みを見て、一瞬かぁっとなりました。

 

その昔、私は報道部員として投票日の出口調査や夜中の当確万歳の取材にも出かけました。選挙での勝ちの涙と負けの涙、両方間近で見ました。投票の大切さは重々承知しているつもりです。さぁ、みんな選挙に行こうよ。そして、いつの日か我々もドイツで選挙権が与えられますように。