ゴジラの最新特撮映画「ゴジラマイナスワン」がブレーメンで上映されています。ゴジラ生誕70周年の記念作品が、ここドイツでも鑑賞できるなんて、ゴジラの営業力というか知名度、大したもんですよね。

 

ハラハラドキドキの展開と熱い人間模様、映画館の大きなスクリーンと大音響で迫力満点。日本が誇る巨大モンスター・ゴジラのすごさがガンガン伝わる映画で面白かったよ。ドイツ人の観客は、「おぉー」とのけぞって観ていました。

 

 

第二次世界大戦後の東京、空爆で壊滅的な打撃を受けている所に、追い打ちをかけるようにゴジラが襲撃します。

元神風特攻隊の航空兵が、戦時中の島待機で、ゴジラに襲われた経験をもとに、ゴジラ対策のメインメンバーとなります。

この国、日本は今まで命を大切にしてこなかった。「戦争では、戦死だけでなく飢餓や病欠でも多くの人が亡くなった。」「神風特攻隊などは、若者が命を捧げて敵に体当たりするなんて、バカな攻撃だ。」といったやり取りがたくさん出てきます。

「情報統制はこの国のお家芸だ。」というセリフも心に残っています。これは佐々木蔵之介が演じる戦艦の艦長が発する言葉なんです。佐々木蔵之介は、私はこれまで高身長で京都育ちらしい品のある役者さんだなぁと思っていたら、その反面ヤクザものっぽい暴れ者の風情も演じることのできる演技派なんですね。

「死ぬための戦いではなく、生きるための戦いだ。」という名言もかっこよかったです。政府が何もしてくれないため、民間人の元海兵たちが、一致団結して作戦を練るときの一言です。海兵たちの日本を守ろうというモチベーションが上がりました。

 

「自分で、今できることをやるだけ。」というメッセージがすごいです。特別な言葉ではないのですが、ゴジラという大きい敵に対しても、気張らず前に進むことって大事だなぁと感じました。

 

主役の神木隆之介くんの熱演は見ごたえあり、吉岡秀隆が扮する博士もインテリなのに庶民的でとても好感が持てます。

今ホットな役者さんたちが勢揃いなのもよかったです。ゴジラのリアルな動きも怖いくらいで、放射能をビンビン出しているシーンは、日本の原発稼働に批判的で、色んな見方ができます。

 

上映期間が短いのが残念ですが、お勧めです。お見逃しなく。