つづきです。


浜松市美術館で北斎展を楽しんだ後、大急ぎでバスに乗り込み向かった先は浜松フルーツパークさくらんぼ


仕事で海外にいる時に、夜中の12時過ぎに一晩で2回もお客様から呼び出された。「お湯の止め方が分からない」「コンセントの差し込み方がわからない」というしょーもなさ過ぎる理由で。

お湯は蛇口をひねったら止まった。何が分からなかったのか分からない真顔

コンセントは、爪の部分?を立てればいいだけ。普通に日本でもやるよね。しかもそのコンセントを日本から持ってきたのあなたでしょうチーン私の睡眠時間返して。


こんな客がいないところでリラックスしたい!!!と、発作的に予約してしまったフルーツパーク。


宿泊するのは2回目だ。


前回は、コロナ禍が始まってすぐの頃に泊まった。世の中が深刻になり始めの頃で、ガラガラにすいていた。今回は、宿泊している人も多いんだろうなぁ。


フルーツパークに宿泊する方法は3種類。テントサイト、グランピング、ガレージ。

前回と同様にガレージ泊を選んだ。


バスに揺られること1時間ほどでフルーツパーク到着。

「スナコ様、いつもありがとうございます」

と、係の人はめちゃくちゃにこやか。

私がリピーターということをご存知なのね。と言っても2回目だけど。

入場窓口で宿泊代の精算をする。


お気に入りの木彫りのお猿も健在。久しぶり!


もう閉園間近な時間なので、閑散とした雰囲気だ。

精算したレシートを持ってレストラン入口へ行き、そこで宿泊のチェックイン手続きをする。

私の前に手続きをしていたのは親子三代で泊まりに来たファミリー。おじいちゃん、おばあちゃん、母親、子供3人。

子供達は野生に還ったように大騒ぎしていた。

チェックインに随分と時間がかかっていた。私は別に急いでいるわけでもないから、のんびりと順番を待っていたのだけど、待っている間に3回くらい野生の子供に衝突された。


そして私の番がやって来た。

「スナコ様、いつもありがとうございます。こちらが本日の鍵でございます」

ここでも係の人はにこやかだ。

前のファミリーへの説明には長々と時間を要していたけれど、私に対しては、

「スナコ様は園内のことはもうご存知…ですよね?」

と聞いてくれた。

「はい、大丈夫です」

と答える。

あの長々とした説明を聞かなくて済むのはありがたい。というか、前の人への説明が自然と耳に入っていたからもう大丈夫。ファミリー代表のおじいちゃんも、お姉さんの説明をリピートしたり、もう一度聞き返したりしてたから私も自然と2〜3回説明を聞いたようなものだ。


鍵をもらって、本日の私のガレージへ移動する。


前回は紺色のガレージに泊まった。懐かしい。


本日の私のガレージ。


今回はグリーンのガレージだ。カワイイ。


ガレージの中。


冷暖房完備、テレビもある。

簡素な作りではあるけれど、アウトドアと快適ホテルライフのいいとこ取りみたいな感じで私には丁度いい。

秘密基地な感じもいい。


宿泊代金は8000円。

その中に夕食バーベキュー、朝食バイキング、フルーツパーク2日分の入場料、トンボの湯という高濃度炭酸泉のお風呂2回分の入浴料が含まれる。


まずは買い出しだ。


フルーツパーク内にはワインカーヴがあって、売店でワインを売っている。園内で買ったものならレストランへの持ち込みもできる。

園内産のワイン、国内産のワイン、外国産のワインなどいろいろあった。悩んだけれど、結局ボトルでは買わずにポケットワインという1杯分が入ったワインを赤白セットで購入。


フルーツパークで作られているワインのセット。


美味しそうなワインがいろいろあったんだけど、バーベキューの決して高価でないであろうお肉に合わせるのに、3000円以上のお金を出してワインを買うのもなんだかもったいないな、とセコいこと考えて、リーズナブルなご当地ワインに落ち着いた。


その後は、お風呂へ行こうと思ったのだけど、ついつい白ワインを開けてしまったニヤニヤ

朝から何も食べていない空きっ腹に白ワインを流し込む。


すごく濃い色の白ワインだ。


フルーティーぶどう

フルーツパークなだけに…。


さてお風呂へ行こう。

トンボの湯は、今は宿泊者にしか対応していないそうだ。

ガレージ泊は見た感じあのファミリーと私だけみたい。だけど、あの野生の子供達とかち合うのは嫌だな。

私は考えた。子供が3人もいるファミリーなら、早めの夕食を予約してお風呂は夕食後なんじゃないかな。だったら私は先にお風呂へ行こう。夕食でお酒も入るし、先に入ったほうがいい。

既に白ワインを飲んでいるのに、飲んだ数に入れない私ニヤニヤ


そうだ、先にベッドメイキングもしておこう。

シーツを広げてお布団敷いて…


突然広がる和空間笑い泣き


これ、前回も笑っちゃったんだけど、この布団カバーが突然日本を感じさせるんだよね。小屋の雰囲気は北欧みたいなのに。

でも前回はお布団が花柄だった。無地のお布団になって和の要素が少し薄れたかも。


お風呂は私の予想通り貸切状態で、のびのびと入れた。

バスタオル、フェイスタオル、アメニティまで付いていた。なんとなくタオルはついてないかと思って家から持って来ていたんだけど、必要なかった。

のんびり入り過ぎて予約した夕食時間にちょっと遅れてしまった。

さあ、宴だ、宴だ!


海鮮&お肉のバーベキューちゅー


ファミリーさんは既に食べ終えようとしているところだった。うん、ちょうどいい。

やっぱりガレージ泊は2組だけみたいで、他に食事している人はいなかった。

ワインも持って来てたけど、喉がカラカラだからまずはビールだな。

ここでは御殿場高原ビールの生ビールが飲めるのがお気に入りポイント。ピルスを注文。

「お席にお持ちします」

と言われたので席に戻って待つ。

多分、生ビールじゃなくて缶ビールだな。だって、私が注文したら冷蔵庫開けてたもんね。そんな予感はしたんだ。

ビアサーバーはあるけれど、お客さん少ないし、サーバーメンテナンスも大変だろうし仕方ないか。

ま、飲めればなんでもいいや。


御殿場高原ビールで乾杯!


自分のペースで黙々と焼いて飲む。

バーベキューの野菜っていつもうまく焼けないんだよな。いまだにコツが分からない。

でも私は多少のコゲは気にしない。

焼いていくうちにだんだんと火の加減がわかって来て上手に焼けるようになっていく。

美味しいなぁ。

誰にも邪魔されない、誰にも気を遣わない時間が流れていく。

1人でフルーツパークに泊まって1人でバーベキューなんて、理解できない人には永遠に理解してもらえないんだろうけど、私にはこういう時間が必要だ。


夕陽が落ちて、夕焼けがきれい。


私が座っていた席からは、グランピングに来ている人達が外でくつろぐ様子が少しだけ見えていた。

今度来る時はグランピングもいいな。

宿泊条件は違うかもしれないけれど、ガレージ泊と同じ値段で泊まれるみたいだし。


明かりが灯るグランピングテント


今回私がフルーツパークお泊まりを決めたのは、夜にホタル鑑賞会をやっていたから。

近くに都田川(みやこだがわ)という川が流れていて、そこでホタルが見られる。

私は都田川の近くで生まれ育ったから、ホタルも見たことはあるのだけれど、大人になってからはそんなに見たことはない。今は、見に行こうとしないとなかなか見られない。

せっかくだからホタルを見に行こうと思ったのだ。


バーベキューのお肉も完食し、ご飯も大盛りで食べ切って、レストランを出た。

ホタル鑑賞会は、宿泊をしない人達も夜の入場で見に来ているから、たくさんの人が暗闇を歩いていた。足元には小さな明かりがついていたけれど、明るさに慣れた現代人には暗過ぎるのかスマホの懐中電灯をつけている人がけっこういて、係の人に注意をされていた。


鑑賞ポイントにたどり着いて、ホタルが光るのを待つ。

時々光るんだけど、視界に入るのは1〜2匹。

昔よりは減っただろうなぁと思っていたけれど少ない。

ホタルの光より、ギャラリーのスマホの光が気になる。時間を確認するためとか、誰かとやり取りするためとか、とにかくスマホをずっと手に持っている人が多い。懐中電灯にしなくても、スマホを手にしている人達の姿がぼーっと光って見えるから暗闇ではよく目立つ。スマホで写真を撮ろうとする人までいた。いや、無理でしょう。

たくさんの人が集まる場所だと、どうしてもこうなっちゃうのは仕方がないのかもしれない。

だからこそ、時々光るホタルの光がすごく儚いものに思えて、時間ギリギリまで暗闇を見つめていた。

途中から周りが気にならないくらい瞑想の域に達していた。暗闇って集中できるね。

じっと立ってる間にかなり蚊に刺されて痒さで我に還ったけど滝汗


ガレージに戻る前に売店に立ち寄ってビール追加。あとは飲むだけである。


御殿場高原ビールヴァイツェンボック


バーベキューの時はピルスを飲んだから、今度はヴァイツェンボックにした。安売りになっていたイカフライをおつまみにグビグビと飲む。

結局どこにいてもやってることは変わらないな。


飲み終えて、トイレの洗面所のところで歯磨きして戻ってベッドでゴロゴロタイム。


夜の私のガレージ、カワイイデレデレ


時差ボケ中で夜はなかなか眠くならないから本を読む。昼間に北斎展で買った本もあるけれど、その前に今読んでいるのはジュールヴェルヌの「海底二万里」。

地味に通っているフランス語レッスンのポール先生が、フランスの映画やドラマや本などをいろいろオススメしてくれる。お勧めされたものはできるだけ見たり読んだりするようにしている。

ジュールヴェルヌは、中学生の頃に夢中になって読んだ記憶がある。あのころは星新一にも夢中だった。「海底二万里」も読んだことはあるけれど、内容はあまり覚えてない。それに、児童書で読んだだけだから、ちゃんと読もうと思って読んでいる。もちろん日本語版で。フランス語で本を読む能力はまったくない。

読んでいるうちに寝落ちzzz


朝、ガレージを出ると青空!


朝風呂行ってきます!


昨日と同じく、お風呂の時間もちょっとずらしてみた。朝はみなさん身支度があるから夜よりもお風呂が混み合うだろう。

7時からオープンなので、オープンと同時に行ったら大変そう。で、7:40くらいに行ってみた。

脱衣所に入った時にはドライヤーかけている人とかお風呂からあがって涼んでいる人とかいたけれど、予想通りお風呂は貸し切りニヤニヤ

朝食の時間に合わせてみなさんお風呂に入りに来ていたと思う。私は逆に朝食レストランクローズの時間から逆算してお風呂に行ったからちょうどすいてる隙間時間にハマった。

仕事柄、こういう計算は得意。

いかにすいているタイミングを狙うか。誰かと一緒の時は相手の思惑もあるから、自由にはできないけれど、1人の時には時間の使い方も自由にできる。だから1人行動が嫌いではない。むしろ好き。

お風呂を出て、ロッカーの鍵を返す時に

「最後は貸し切りになってよかったね」

と係の人に声をかけられた。

そして少し話をしたのだけど、昨晩のホタルが少なかったのは先日の台風のせいらしい。いつもはもっとたくさんいるそうだ。タイミングが悪かったのか。でも、ホタルが少ない理由が近年の環境のせいではなくてよかった。

「また来年見に来ます」

と言ってお風呂を後にした。


朝風呂をのんびり楽しんだ後は朝食だ。

フルーツパークだからフルーツバイキングもあるんだけど、もともとあまりフルーツを食べない私は、フルーツ気分ではなくてスルー。


朝カレーとサラダの朝食


お子様が多いから、カレーは甘口だったけど、スクランブルエッグと唐揚げをトッピングしてウスターソースをかけてみた。カレーにウスターソースってなんとなくおじさんぽいけど、私、どちらかというとおばさんというよりおじさん寄りだと思うから(行動も味覚も)ウスターカレーが似合っているかも。


朝から満腹だ。


身支度を整えて、チェックアウト。

フルーツパーク内を見て回っても良いのだけど、今回は園内を歩き回ることもなく家に帰る。

行きはバスで来たけれど、帰りは午前中のバスがないので天竜浜名湖線と遠鉄電車で帰る。


天浜線フルーツパーク駅


無人駅だ。

刀駅って書いてあるけどなんだろう?インバウンド向けなのか?でもインバウンドのお客さん、こんなところに来るかなぁ?

と不思議に思って後で調べたらスズキが絡んで、来年まで「フルーツパークKATANA駅」に改名してるんだって。刀ミーティングがフルーツパークで行われたのが由来みたい。

で、刀って何?と思ったけど深く追求しなかった。とにかく刀を愛する人達には聖地となってるみたい。


聖地といえば遠鉄電車もシンエヴァンゲリオンの聖地なのよね。よくラッピング電車が走ってる。


シンエヴアンゲリオンにかけてシンハママツのポスター


確かに新浜松駅(シンハママツエキ)行きの電車に乗りましたけどね。

聖地とは、こうして作り上げ、集客するものなのね。


フルーツパークで買って来たハムソーセージお得セット1080円


しばらく加工肉三昧となりそう。

と言ってもまたすぐ仕事が始まっちゃうんだけど。


フルーツパークでリフレッシュできたし、次の仕事も頑張ろう。