とうとう国立大学が資源を切り売りし始めました。内部的にカットできるところはすでに切り尽くした結果なのでしょう。電気代は高騰し、人件費もこれ以上は非常勤職員への転換でまかなえず、施設の維持も困難になってきたのだと思います。平成16年あたりからでしょうか、毎年1%ずつ予算が削られてきて、「予算が欲しければ競争して奪え」という状態ではこうなるのも当然です。東大や京大などの大規模大学に予算が集中し、それ以外は疲弊していった結果です。20年近く経てば、0.99^20≒0.8ですから、平成16年当初の予算の8割にまで減っています。物価高騰、公共料金の上昇、施設の老朽化に対応するのは、もはやほぼ不可能でしょう。
よく「組織の努力で何とかしろ」と言われますが、そもそも国立大学は利益を追求する場ではありません。地方で裕福ではない家庭の優秀な学生を学ばせる場の一つであり、私立大学とは役割が異なります。地方が衰退していった原因の一つはここにあると私は思っています。大学が元気であれば学生も元気であり、若者も元気になる。そして理論的には、社会に出て元気に頑張れる人材も増えるはずです。
しかし現状は、生活や学費のために奨学金を借り、アルバイトをし、社会に出てからも奨学金返済で苦労する学生が増えています。お金の問題から地方に残らず都市部へ就職する学生も多い。一方で裕福な学生は、地方に残るより都市部へ出て楽しむことを選ぶ。大学も地域のために頑張りたくても、自らの体力が削られているためそれどころではない。そして極めつけは外国人優遇。彼らが地域に残ることはほとんどなく、結果として地域が疲弊していくのは明らかです。
「大学が多すぎる」という人がいますが、増えているのは主に私学であり、国公立はほとんど変わっていません。国公立大学が地域に柱のように存在している限り、その地域は大きく衰退することはないと考えています。しかし現実には、その柱を細く削って倒れる寸前にまでしてしまった。このまま手を打たなければ、柱は倒れ、地方衰退は一気に進むでしょう。「科学立国」とは、もはや過去の話。残念ながら現状に歯止めはかかっておらず、政治が変わらない限り、このままじり貧になっていくことは決まっています。
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