記憶から記録へ | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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ロジスティクスや物流現場、日々報道されるニュースなどを直視したり斜に構えたりしてビジネスや社会生活のヒント、情報をちりばめます。

 TLロジコムが発表した21日のニュースリリースに記憶に残るフレーズがありました。記事の内容はJILSが主催する全日本物流改善事例発表大会で「納品台車管理システムの構築による事務所作業時間の短縮」という事例を発表したことを報じるものです。

 http://www.tl-logicom.co.jp/pdf/news_20110421.pdf


 同社チームは、大手スーパーのカスミ様ドライ品物流センターにおいて配送車両に積み込む納品台車数をドライバーの記憶からシステムによる記録に改善した事例を発表しました。


 案外多いのが台車の積み間違いによる誤配。いったん誤配が発生するとそれに伴う回復に多くの人手、時間そして費用がかかります。


 今までドライバーの記憶の中にあった積み込み情報をシステム化して記録をすることに取り組んだものです。


 一般的にはコンピュータのプログラムなどを一から組み立て多くの費用が発生するものです。同社のチームでは少し改善のヒントや視点を変え、スーパーなどで使用するレジスターを利用してつい込み時点で手軽に入力することで記録を残し、しかも事務部門にもそれが伝わるしくみを作ったそうです。


 多くの費用をかけることなく「記憶から記録」にしっかりと組み替えることができたようです。


 改善とはこういう小野田という事例でないでしょうか。


 改善に取り組む方々にもヒントとなるニュースです。


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”投資費用の大小では効果は測れない”