物流の合理化、効率化策の一つにまとめ効果というのがあります。
他方で道路交通、駐車場不足など社会的ニーズとしての都市内物流、さらには館内物流問題があります。
都市における個別集配車の長時間駐車による道路通行の妨げや適当な駐車場所を探す余分な走行距離増でのCO2排出量増といった環境問題が指摘されています。
これらの問題点については各方面、各団体、企業で多くの取り組みも公表され広く改善が進んでいます。
もう一つのテーマとして「館内物流」があります。
物流における平面移動や作業、すなわちワンフロアでの作業性と、エレベーターや垂直搬送機を用いた立体型センターでの複数フロア作業による効率については後者、すなわち「たてもち」作業の方の非効率さは一般的な見解として認識されているところです。
さて、これと同様のケースが現在の高層ビル内に入居している企業それぞれへの物流問題があります。
配達先は個別入居者、物流は1個ごとに配達されるケースでは運送業者などの車が同じビルに長時間滞在することになります。それも何十台、何百台といった台数になります。配達にも同じような人数が携わることになります。
これをワンストップで荷受けし、それを個別入居企業にまとめて運ぶことになればどうでしょう。いわゆるクロスドック方式です。配送車が長時間駐車する必要が無くなります。その配送車は短縮された時間を本来の運ぶ活動を行うことができます。一方館内のたてもちもまとめ効果で何分の一といった回数になります。エレベータの使用運行回数も減ることになります。ここでのエネルギー使用量も減るということです。
こんな取り組みがティーエルロジコムのニュースリリースから発表されています。
http://www.tl-logicom.co.jp/pdf/news_20110309.pdf
「 二子玉川ライズの館内物流を開始 -大規模複合施設の集配効率向上と周辺道路渋滞緩和に貢献-」というタイトルで始まります。二子玉川ライズ営業所を館内に開設、広い施設内をカバーするためメインとサブの物流センターを2か所に設けて20 名体制で運営にあたりショッピングセンターおよびオフィス棟向け宅配荷物の集配代行や搬出入管理業務などを行う館内物流を行います。
その効果として。集配効率向上のほか、周辺道路渋滞緩和、CO2 削減、セキュリティ確保などが期待されているようです。
ニュースリリースで見る感愛物流イメージ(ティーエルロジコム発表資料より)
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”まとめ効果で環境にも配慮”
