産業と港 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 大阪湾ベイエリアの産業立地図はここ10数年で随分と変わってきました。 今後も変化をしていくでしょう。


 産業の変化に伴って港も変わってくるでしょう。スーパー中枢港湾の指定競争に勝ち残るため大阪、神戸、尼崎等阪神併せた「阪神港」としての展開も産業と密接に関わっています。まだまだ変化は続くでしょう。


 変化といえば港湾の取扱量でもそれが見られます。


 昔は港町、神戸と言われるほど神戸港が思い浮かびました。今でこそシンガポール、釜山あるいは中国、台湾などアジア各港より少ない取扱量です。


 さらには阪神間の産業立地の特徴から港の貨物取扱量にも変化が出てきているのでしょう。09年実績で輸出入の貨物コンテナ取扱数で大阪港が神戸港を上回ったようです。


 それなりの理由があるようです。


 神戸港の主要貨物は工業製品で欧米高路が中心、リーマンショックが欧米を直撃し08年まで震災後回復してきた取扱数も08年コンテナ204万個に対比し09年は18%も減少しました。


 大阪港は輸入が輸出の2.5倍、輸入の相手国は中国(香港含む)が67%で衣料品や家電製品、食料品など生活に近い商品です。そのため大阪港の取扱は184万個となったようです。


 大阪港184万個、神戸港177万個ですから大阪港が逆転したことになります。


 今後の展開もベイエリアの産業は位置とも密接に関わり変化するでしょう。


 ただ神戸は山があり港がある、そんな風景が似つかわしい町です。産業と密接に関連した貿易港として新たな展開を見いだして欲しいようにも思います。


今日のキーワード

”過去、現在・・・、そして未来を構想”