大阪(伊丹)空港での離着陸間際の滑走路への他機の誤った進入の多発への対策が打たれるようです。
伊丹空港にはターミナルから離れた側にジェット機中心のB滑走路、近い方にAプロペラ機中心の滑走路があります。B滑走路を使うためにはA滑走路を横切る必要があります。
離着陸の合間に横切ることになります。遮断機のない踏切のようなものです。
当然、横切る側の飛行機に注意義務が生じます。横切っていいのかどうかは指令に従います。
ここで、聞き逃しや聞き間違いが生じ「ヒヤリハット」という現象が起こっているのです。
今年7月のJALエクスプレス機のA滑走路横断も管制官の指示に反した進入がありました。
人には誤認や錯誤がつきものであることは疑いようのないことです。それが人間特性なのです。それを前提とすればしっかりとそれを起こらないようにする環境面での工夫が求められます。
今回の対策、人への注意喚起を起こす対策です。
誘導路から滑走路へ入る手前の箇所16箇所に「STOP]と表示するものです。「必ず止まれ」ではなく「ここから先は滑走路なので慎重に」という意味です。誤進入防止の意味で従来から赤色の滑走路の向きを数字とアルファベットで記しているのですが、加えてこの黄色の中のSTOP表示マークを手前に設けることになります。赤と黄色の2本立てになるわけです。
滑走路手前の誘導灯も夜間だけだったものを昼間も点灯します。
ミス防止策にはすべて万能というものはありません。しかし人間特性を考えた環境整備はよりよいものへと進化させることが大切です。
教育と環境整備、これでひとつひつ積み上げていくことでしょう。
今日のキーワード
”環境を整え注意を喚起”