需要予測と在庫削減 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 多くの企業の方々とお話をする中で「需要予測は永遠の課題である」というのが常です。さらに、その予測と連動させ「販売機会損失無し在庫削減を狙う」となると神業のようなものというのが常識的な考えです。


 在庫削減からの切り口から言えば「いかに不必要な在庫を持たないか」から入っていきます。そこから引き出されるものは「欠品を起こさない最低限の在庫ライン」を求めることです。あるいは「欠品の許容程度を何パーセントまでにするか」という程度問題になります。過去の実需動向、特別な出荷要因などをミックスする形で考えられていくことになっていきます。


 需要予測の観点から在庫削減を考えてみます。こちらの在庫の持ち方は単純です。需要がはっきりとするからその和をピッタリと持っていればいいことになります。あまりもせず足らなくもないということです。


 しかし、こんなピッタリと予測することは可能なのでしょうか?


 理想の形を求めて日々、追い続けられているのが現状です。


 ディスカウント業界のミスターマックスが「自動発注システムを稼働」させたというニュースリリースを発表しています。http://www.mrmax.co.jp/news/20090825.htm


 新システムは、自動発注機能を提供する商品管理ソリューション「カテゴリー・プロフィット・マネジメント(CPM)」を採用しているとのことです。


 さらにニュースリリスではCPMは、事前に設定した基準在庫や安全在庫などを基に単純に自動発注を行う方法とは異なり、コーザルと呼ばれる販促情報、季節情報、特売情報、処分販売情報、イベント情報といった商品の販売に影響を与える各種変動要因を考慮したうえで需要予測を自動で行います。この需要予測に基づいて基準在庫計算を行い、売場の商品陳列を定義する棚割りシステムや単品在庫を管理するマスター管理システムといった既存システムとの連携を図ることによって、精度の高い自動発注を行います。(下線部全文引用)


 ポイントがあります。需要予測には多くの変動要因をどれだけ反映させることができるかということです。


 これらは人で考えられること、全く予測不能なことなど様々です。


 需要予測が完璧に行えるのは非常に困難でしょう。ただ、よりよい需要予測方法は日々進んでいくのでしょう。


今日のキーワード

”よりよい需要予測法はまだまだ考えられていく”