在庫指数動向 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 昨年秋からの各社の生産調整、一服感で少しずつ生産の回復が見られるようです。


 経産省の5月度の鉱工業指数(6月29日発表の速報)の中の在庫に関するコメントで次のように記されています。 


 「5月の在庫は、前月比▲0.6%の低下と5か月連続の低下(前年同月比は▲8.3%の低下)となり、指数水準は96.5(季節調整済)となった。在庫の低下に寄与した業種は、情報通信機械工業、化学工業、電子部品・デバイス工業等であった。

 5月の在庫率は、前月比0.1%の上昇と3か月ぶりの上昇(前年同月比は39.6%の上昇)となり、指数水準は143.1(季節調整済)となった。 」


 3月頃までは在庫調整のため徹底した生産抑制が行われ、抱え込んでいた在庫だけで回していたことが分かります。


 ここにきての在庫率上昇、物流にとっての踏ん張りどころとなります。


 在庫が多いと何も見えなくなるのが物流という悲劇的なところもあります。在庫率を絞り込んできたところで徹底した「見える化」を実現しておくことが大切でしょう。


 しくみを確立し、今後、在庫に対しての各部署への発進力を高めておく、この機会を逃せばしばらく改善はできないでしょう。


 この時期の重要なテーマとして取り組んでおきたいものです。在庫の増減の決定権は生産や営業にあるのですが「発進力」は物流部門にもできるはずですから・・・・。


今日のキーワード

”在庫情報発信力をつける”