カメラ映像機器工業会が公表してきた毎月の集計値からフィルムカメラの生産数が公表基準を満たさなくなり4月公表の2月分で空欄になってしまいました。
集計対象のメーカーが2社以下あるいは集計値の8割以上を1社が占めた場合、公表しないと基準があるようです。いったん非公表になるとよくげついこうも見送られるため08年の集計も公表されません。
すでに市場ではデジタルカメラが大部分でフィルムカメラの数はごくわずかになっています。円盤レコードやフィルムテープが稀少品になってきたのと同じようにカメラもアナログのフィルムカメラは細々と生産されるようになったのでしょう。
08年1月の統計ではふぃるむかめらのせいさんは1580台(デジタルカメラ541万台)、出荷は1万1573台(同約567万台)となっています。生産台数の10倍の台数が出荷されていますのでそれだけ在庫台数は持っていることになります。この数字が大きいのか小さいのかはともかく機種によってはもう不良在庫以外の何者でもないものもあるのでしょう。
在庫は「将来の需要に備えて保管すること」という定義であるとすると将来の需要自体が細っていく中で在庫自体意味がないことになります。量産効果のない受注生産でコストは高くなるけれどもマニア向けの生産しかないでしょう。アナログレコードに対応したプレイヤーがマニアの間で高いけれども生き残っているように。
今日のキーワード
“需要が見込まれる場合だけ在庫はいきる”