いい素材を使って腕のいい調理をしていい場所でいい雰囲気を楽しんでもらう、これがもともとの出発でしょう。
いい腕があればどんな素材でも美味しく食べられるようにするというやり方もあります。差別化をするには腕だけではなく素材で差別化をするという方法もあります。多少味や材料に見劣りするものがあってもコストパフォーマンスは最高というやり方もあるでしょう。
企業や商売にはそれぞれの方法があってしかるべきです。
ここでカギになるのが“儲け”というマジックです。
利益がなければ再投資ができません。一個一個の利益が少しずつでも数多く売ることができれば目標利益を確保することができます。数多く売ることができなくても一つの利益が多ければ少量でも目標利益を確保することができます。
商売とはこういうものでしょう。
いずれにしてもいい素材を使っていないのにあたかも「素材は○○」、何日も前に作っているのにあたかも「できたて」などなど、虚偽のうたい文句をする商売もあるようです。
これは“儲け”のマジックにとりこまれた弱さの象徴とみるべきでしょう。
ブランドは世の中の人が長年の間に認めるようになった評価です。評価対象項目の一つでも崩れると地に落ちてしまうのは目に見るより明らかです。
企業努力は偽りによりブランド力を高めることではなく一つ一つの無駄の排除や心をこめた日々の研究開発、ものづくりやサービス力でこそ成り立つものでしょう。
今日のキーワード
“企業価値は正攻法で高める”