単品の集合体 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 倉庫は広さと高さ、保管方法でキャパが決まります。

 保管効率を高めようとすれば全面に天井までいっぱい積み上げるのが最も効率が良いとされます。当然のことですが空間を空けないという効率の一面です。

 入出庫の効率を上げようとするとたくさんのアイテムをこの方式で保管することは最も効率の悪い方式になります。

 効率的な倉庫の使い方、保管コスト、入出庫コストとそれによる効果との折り合いになります。

 今日、最大のテーマは「いかに手持ち在庫を少なく、しかも出荷に間に合わせるか」に変わってきています。必要のない在庫は持たないという考え方です。いわば工場からお得意先までのトランスファー機能、それが求められる機能にもなってきています。

 どれだけ空間にものを置くことができるかというより、どれだけ空間をうまく使い流れを良くするかという点にテーマが移行してきています。

 ここで考えるのが総量でいくら取り扱っているかよりどれだけのアイテムをこなしているか、アイテムごとに在庫が足りるのか、持ちすぎていないのかという方にポイントが変わります。

 単体の良しあしの集合体が総量ではなく総体としての倉庫の良しあしの判断基準になります。

 保管効率よりも流通効率、総量判断でなくアイテム総体判断、このあたりを追及していくのが今時のテーマともいえるでしょう。

今日のキーワード

“倉庫は在庫することが目的とは言えない時代である”