在庫管理 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 在庫はいくら持てばいいのか?常に考えさせられる問題です。そもそもは需要に対応するためのバッファとしての商品の持ち方,難しいの一言です。複雑な要因を持っているためどこでも大変苦労しています。

 完全な受注生産方式をとっている場合はサービスレベルは作りの早さ、移動の早さで決まります。完成品としての在庫問題は発生しないことになります。一般的には完全受注生産ではなく厳しい市場競争の中でお客様が手にとって初めて需要が起こったと言える競争システムの中でいくら持っていれば対応できるのかに帰結します。

 さらには需要予測はあたらないとされるのが実務家の多くの見解です。いくら立派なソフトでも当たらないだろうと言われます。

 このような厳しい状況の中で売上げを最大化しロスも出さない、コスト最小におさえるというやり方はあるのでしょうか?

 物流側で在庫管理、生産側で生産管理、全体ではロジスティクス管理をしているとします。ロジスティクス管理では需要と供給のマッチングをすることになります。乖離の最小化、リードタイムの最小化という大前提の中でフロー全体の調整をします。本当はこのロジスティクス管理が在庫管理であると言えるでしょう。物流側では在庫品の数量を正確に管理するのが本来業務となるでしょう。生産管理ではロジスティクス管理に基づいた大前提の中で生産をマッチングさせていくかということがテーマになります。物流側で在庫管理をしているとしたのは無理があることが分かります。

 在庫管理は全社での管理というのが結論になります。

今日のキーワード

“在庫管理は在庫品管理とは意味が異なる”