主観と客観 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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ロジスティクスや物流現場、日々報道されるニュースなどを直視したり斜に構えたりしてビジネスや社会生活のヒント、情報をちりばめます。

 改善のエネルギーの源泉の一つに「もう少し楽にできないの」と問いかける自分がいます。

 「しんどい」と感じること、これはまさに各人の「判断」です。

 人によって同じことをやっていても「しんどい」と判断する人、「しんどくない」と判断する人などに分かれることもしばしばあり得る話です。同じ距離を走るにしても人によって感じ方が違うのと同じです。「判断」にはそれぞれの根拠が異なっているのです。部屋に入ってきた人の傘が濡れているのを見て「雨が降っている」と決めつけられるでしょうか?入ってくる途中で噴水の水があたった可能性もあります。そうすれば事実と異なります。常識の中に落とし穴があるのです。主観的で客観的な見方ができていないことになります。

 「しんどい」と感じる人がなぜそう感じるのか、ここをしっかり検証していくことで改善のエネルギーを大きくしていくことが大切でしょう。20kgのものを持ち上げることは「しんどい」というのはある人にとっては事実です。「しんどい」と感じるのは判断ですが20kgという重さが加われば事実となるのです。客観的にみることになります。この事実に対して手で「地面から1.5mの高さのところに手で持ち上げているから」という事実も加わります。

 このような客観的な事実を見ることができれば「手で持ち上げる以外に方法はないのか?」「持ち上げなくてすむ方法はないのか?」等々、いろいろな対策を思いつくことになります。「しんどい」と判断しなかった人でも20kgのものを持ち上げているという事実を見れば「より負担をなくすには?」という発想が出てくることもあります。

 疑問に思うことは何かを判断した結果でしょう。身体の痛みも判断でしょう。常に改善しよくし続けるにはいろいろな事象を敏感に感じ取る力と客観的な事実を検証する力が大事です。そのために客観的な事実データを見ることによりしっかりと読み取っていく、こんなことが続けられることが必要でしょう。

 

 主観的に痛みを感じるのも大切なことですが奥深く客観的にものごとを読み取ることがさらに真の改善に結びついていくことになるのでしょう。

今日のキーワード

“事実に基づいた判断こそ改善に結びつく”