ゴールデンウイークに考える | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 ゴールデンウイークを控え出荷が最盛期です。

 メーカーの業態によっても生産スケジュールはまちまちです。小売店は全く休まず営業をするのが常識です。この期間分の商品はどう生産されどう流通させるのか、ゴールデンウイーク後の商品はなどスケジューリングの妙ともいえます。

 店頭での陳列日数の長いもの、すなわち店頭在庫日数の長いものと店頭在庫1日あるいは半日というものもあります。

 この店頭在庫日数に応じた形で中間の物流センター、そして製造メーカーの体制も変わります。又、日付商品とそうでないものとでも流れは変わります。近年、比較的日持ちと縁がなかった電化製品などでも在庫圧縮を念頭に生鮮並の流通方式に変えているところも多いようです。

 最終的には商品本来の「日持ち日数」によりゴールデンウイークなどのような特殊なカレンダーへの対応が変わります。すなわちバッファをどこに持たせるのかという話になります。

 店頭在庫を厚くすることで対応できるもの、店舗のバックヤードで対応できるもの、小売り物流センターでまかなえるもの、メーカー物流センターで可能なもの、どうしても毎日生産しなければならないものなどが考えられます。

 最初に記したものからの順に生産の平準化が可能です。すなわちメーカー側の「何とか連休」がとりやすいところといえます。あとにくるほど生産の山が連休期間に入ってきます。世間が休みの時に働く、場合によっては臨時雇用者の投入も多くなる構造です。

 在庫をどこで持つという問題、サプライチェーン全体の大きな課題で究極の課題になります。労働問題、環境問題、社会問題など経営を含めまだまだ大きいテーマです。

 今日のキーワード

“社会最適が究極のテーマ、在庫問題の突き詰めが必要"