フロアの「隅」 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 「隅」という言葉から何が浮かんでくるでしょう。

 広辞苑によれば「隅・角 ①囲まれた区域のかど。②場所の中央でない所。③「隅の折敷(おしき)」の略。④角前髪(すみまえがみ)の略」とされています。

 ここでは①と②の意味あいで考えてみます。

 語意が示しているとおり「場所の中央でないかどの方」ということになるでしょうか。

 多分、場所の中央ではいろいろな活動が行われ多くの方々が働きあらゆることに目が向けれているのでないでしょうか。いろいろなことにも気づきがあるはずです。長く放置しているモノがあればみんなおかしく思うはずです。

 一方、いわゆる「隅」のほうにはみんなの目はあまり届かないはずです。また、モノが活発に動くこともないでしょう。大抵、隅から隅まで使って活動を頻繁に行うことは考えられません。移動距離が大きくなるほど効率が悪くなる、負担感が増大するということは無意識の内に身についているはずです。

 ここから逆のことが考えられます。

 活動のじゃまになるモノを中央に置いていれば誰でも「こんなじゃまになるモノはどこかへ片付けておこう」と考えるのでないでしょうか。そうです。活動の活発に行われるところは1㎡でも大切に感じられるのです。それだけその場所が活動には便利なところなのです。

 さて、このことから中央に置いたらじゃまになるモノ、どうでもいいもの、全く要らないものは「とりあえず隅の方へ」と押しやられます。「隅」のほうには先述のようにあまり目が向けられません。

 自ずと不要品、たまにしか使わないモノ、あってはいけないモノ(出荷されてはいけないもの)などの吹きだまりになります。

 そうです。ここに職場の「悪い部分、問題点」が集まっていると考えられます。なぜここに来てしまったのか、理由を探っていけばいろいろな職場の改善点が見つかって来るのでないでしょうか。

 今日のキーワード

 “整流から外れたモノが「隅」に集まる。”