行く道 | 向井幸一のブログ

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高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

「子供叱るな来た道だから。年より笑うな行く道だから。」という言葉があります。子供時代は何も分からず色々なことをしますが大人も自分が子供時代のことを忘れてしまっているだけで今の子供と変わりないということから叱るなと諭していると思います。またいずれ誰しも年老いていき誰もが行く道なので年寄のすることを笑ってはいけないという意味だと思います。

 

医療費が過去最高を更新し続けており特に高齢者医療費は膨張しています。65歳未満の方が給付を受ける医療保険費の3倍くらいの給付を65歳以上の高齢者が受けているとのことです。同じ医療保険制度でありながら高齢者は3倍以上の給付を受けていることから世代間格差が大きくなっていると評されています。確かに高齢期には心身ともに老いていくので医療を利用する機会は増えてくるのだと思います。

 

ただ高齢者の方々も好きで医療のお世話になっているのではないと思います。また高齢者の皆様も過去には多額の医療保険を納付してこられた方々であると思います。若いうちは納付した保険料より給付を受けた金額が少ないということがほとんどだと思います。それでも「病気にならなくて良かった」と思うことがほとんどだと思います。医療保険からの給付が少なくて損したと考える方は少ないと思います。

 

保険制度はそもそもが損得で測れるものではないと考えています。多くの方は保険料を支払わないほうが損得で考えれば得になるといえます。得をするという方が少ないので成立するのが保険だと思います。そして保険で得をした方は決して望んでそうなったのではなくやむを得ず結果として病気、怪我等で給付を受けた金額が増えてしまったという方だといえます。

 

医療保険は若いうちは納付金額が給付金額を上回り損したように感じますが大病にならなかったという意味で幸せといえます。

高齢者にとっても医療・介護のお世話にはなりたくないと考えている方ばかりと思います。不幸にして医療・介護のお世話にならざるを得なくなってしまったといえます。私もできるだけ元気で過ごすために若いころより健康維持には気を使い人間ドック、脳ドックも毎年受けています。おかげさまで今でも納付した保険料のほうが給付額を大きく上回っているという結果です。

 

できればずっと納付した保険料を上回った給付を受けることがないよう過ごしていきたいと願っています。保険制度について納付金額と給付金額の多寡により損得を考えるのではなくトータルで自分自身が健康に過ごせることに感謝しながら生活していきたいものですね。