雇止め | 向井幸一のブログ

向井幸一のブログ

高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

5年を超える有期雇用契約について今年4月から無期雇用に切り替えることが義務付けられることから大学では3月末で雇用打ち切りを実施するところが増えています。労働組合では継続雇用を希望して争いになっているところが散見されます。大学は少子化の進行により新入学生の確保に苦慮していることもあるので固定費である人件費を削減したいという思惑もあるようです。

 

大学に限らず企業においても今後は雇止めが増えてくるのではないかと思います。非正規雇用が全体の40%を超える現状では労働力の多くを非正規雇用の方が支えてきたというのが実態だと思います。非正規雇用者が増えることは雇用主からはコスト削減の一手法であると感じています。5年を超える有期雇用者は無期雇用に転換するとなれば5年未満の有期雇用者が増えるのではないかと思います。

 

雇止め問題は正規と非正規の待遇差が根本的な問題ではないかと思います。欧米のように正規、非正規の格差が少なければ働く側の理由により非正規雇用を選択するということもありうると思います。働き方改革を進めるのであれば正規と非正規の格差是正を先に実行しなければ雇止めの問題解決にはならないような気がします。

 

少子化の影響により労働力確保が難しくなってきます。宅配、引越し、建設業界では正規雇用への転換が進んでいます。現在は3Kの職種と呼ばれるところで正社員化が進んでいますがいずれ労働力不足は全産業に影響がでてくると思います。現在は過渡期にあるのではないかと思います。

 

正規社員は安定しているが給与は低い、非正規社員は身分は安定していないが給与は高いというような雇用環境になれば事業主、被雇用者の双方にプラスになるのではないかと思います。働き方改革は根本的なところを改革しなければ実現しないのではないかと感じています。

 

働く人の選択肢が増えるような改革を期待したいですね。