地域社会との連携 | 向井幸一のブログ

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高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

厚労省では「我が事・丸ごと地域共生社会実現本部」において地域社会と福祉の連携について5年間の工程表を作成すると発表しました。高齢社会が進行していますが介護職不足、介護離職者の増加等が社会問題となっています。そのため公的保険サービスに依存しないで地域社会と連携しながら高齢者等を支えようという考えのようです。

 

日本は古来から地域社会との関わりが強い国民性であったと思います。子供がいたずらをしていると近隣の大人が叱る、単身高齢者世帯にはおかずをおすそ分けする、留守にするときはお隣に声掛けをしていくというような自然の流れの中で地域社会を構築してきました。

 

しかし昨今ではプライバシーの問題、個人情報等から近隣との関わりを避ける世帯が増えてきたと思います。保育所、児童相談所の建設に住民が反対するというようなことも最近になってみられるようになった現象だと感じています。

 

近隣の子供のいたずらを叱ると親からクレームがでる、単身高齢者におかずをおすそ分けしようにもお腹を壊して責任追及されるのがイヤというような風潮もあります。できるだけ関わりにならないほうがいいという国民性になってきたのではないかと淋しく感じることもあります。

 

介護の担い手が減少していく中で地域社会で見守る、ボランティアを提供するということも必要になってくると思います。ただ地域全体の高齢化が進んでいる街もあります。集合住宅でも半分以上が高齢者という物件も増えてきました。

 

日本人の生き方そのものを考え直す時期にきているのかなと感じています。公的保険サービスに依存しない街づくりはいいことだと思いますが公的保険サービスを主管する厚労省の提言というところは何となく淋しい気がしますね。