1月1日からマイナンバー制度が正式にスタートしました。便利になるといわれているマイナンバー制度ですが周知されているとはいえない現状でのスタートになったと感じています。ナンバー通知は未だ558万件以上が未着となっています。
手始めに社会保障、税について記入が必須となったそうです。
マイナンバー制度は企業にも新たな負担が発生します。社員のマイナンバーを全て把握して管理する必要があります。マイナンバーを預かる以上は管理責任が発生します。万一、個人情報が漏えいした場合には刑事罰もあるとのことなので慎重にならざるを得ないですね。
日本年金機構が120万件あまりの個人情報を漏えいした際に理事長が「民間企業であれば倒産していると思います」と会見していたとおり民間企業であれば賠償責任も発生します。個人情報の質にもよりますがマイナンバーには膨大な個人情報が蓄積されていくので金額的にも莫大になるのではないかと危惧しています。
将来は医療情報、借入・預金情報等をタグ付するとのことなので紛失は致命傷になりかねないと思います。徴税しやすくなるといっていますがタンス預金が増えるだけになるのではないかと思います。現在でも50兆円を超えるタンス預金があるとされていますが今後は増えそうな気がします。
マイナンバーカードの交付を希望している人は約4%しかいないそうですが持つこと自体が紛失のリスクがあることを考えると当然の結果ではないかと思います。
国民総背番号制はアメリカのように確定申告社会では個人対国の直接関係なので有効ではないかと思いますが日本のように源泉徴収社会では個人対国の当事者に加えて代理徴収する企業が介在するので当事者以外の関与が増えてしまいます。
住基ネットも便利になるといわれて始まった制度ですが2,000億円を使って廃止になるという結果です。
マイナンバー制度が本当に国民の役にたつ制度であればいいですが不安ですね。