円安の功罪(後篇) | okapiの背水の陣で中小企業診断士にチャレンジ♪

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こんにちは。

いつも足をお運びいただき汗顔の至りです。

再現答案はこちら

前回の続きです。

円安により
①訪日外国人客が増え→
②日本人の海外旅行が減り→
③旅行収支が改善し→
④経常収支を下支えする→
⑤おほほ、玄妙なり。善哉

このようなロジックを展開しましたが、
まぁ、おおむね納得できるレベルだと思います。

問題は、上記の道筋が、必ずしも日本経済にとって
良いことであるとは限らないという点です。

どういうことかと申しますと、
「②日本人の海外旅行が減り」の部分に
問題が潜んでいると考えられます。

簡単な例を挙げましょう。

Aさんは、今年の冬休みに長期休暇を申請し、
憧れのインカの空中都市・マチュピチュへの
旅行を企てました。

半年前から入念に準備を進めてきましたが、
ここに来てまさかの円安!!!

各種旅行代金をドル建てで決済する予定でしたが、
実質的に20%程度上昇した旅行代銀を支払うと、
手元不如意につき、各種公共インフラを切断される
恐れもあるため、キャンセル期限ギリギリで
泣く泣く旅行を取りやめました。

さて、Aさんの手元には、旅行で使う予定だった
100万円がまるまる残りました。

この100万円の内訳は、
(ア)日本の航空会社に支払う航空運賃15万円
(イ)スツケース・ガイドブック・衣類など5万円
(ウ)現地の旅行代金80万円

単純化すると、
日本国内で消費する予定だった20万円(ア+イ)
海外で消費する予定だった80万円(ウ)

ここでAさんの取る行為を考えましょう。

①100万円全額をブランド品やキャバクラ嬢の
購入などに充当する
②20万円で日本のマチュピチュ・竹田城跡を訪れる
観光旅行に振り替える。残りは貯蓄。
③生活防衛のため、全額生活費および貯蓄に充当する

順番に考えましょう。
いずれも、予定通り海外旅行へ行った場合との比較です。

①のケース
日本で消費する金額が20万→100万に増加
海外で消費する金額が80万→0万に減少
すなわち、
日本の個人消費:増加
旅行収支(経常収支):改善

②のケース
日本で消費する金額は20万→20万で横ばい
海外で消費する金額が80万→0万に減少
すなわち、
日本の個人消費:横ばい
旅行収支(経常収支):改善

※竹田城跡はステキな観光地ですよ。念のため。

③のケース
日本で消費する金額が20万→0万に減少
海外で消費する金額が80万→0万に減少
すなわち、
日本の個人消費:減少
旅行収支(経常収支):改善

お分かりのとおり、いずれのケースも
海外で消費する金額が減少しますので、
経常収支にはプラスに効きます。

しかしながら、日本の個人消費(=GDP)に
対する影響は、それぞれのケースによって異なります。

経常収支と個人消費(=GDP)という性質の異なるものの
金額の多寡を単純比較することはできませんが、要は、
円安で日本人海外旅行が減った場合でも、日本経済に
プラスにならない経路もありうるということです。

なぜならば、日本人が海外旅行に行く場合でも、
少なからぬ金額が日本国内に落ちているからです。

具体的には、上記の(ア)や(イ)が該当します。
統計によれば、日本人の1回の海外旅行で、
およそ10万円が日本国内に落ちています。

まとめます。

円安によって
①訪日外国人による旅行消費額が増加すると
→日本のGDP(輸出)が増加する
→日本の旅行収支(経常収支)が改善する
②日本人の海外旅行消費額(海外消費分)が減少すると
→日本の旅行収支(経常収支)が改善する
③日本人の海外旅行消費額(国内分)が減少すると
→日本のGDP(個人消費)は代替行動次第で増加or減少する

最後に、基本中の基本なのですが、
為替相場で訪日客が増減するのは、やむを得ないのですが、
やはり本源は、観光地の魅力を高めることで
訪日客を増やすことだと思うのです。

為替に一喜一憂することなく、しかし、円安の追い風が
吹いている現状も有効に活用して、地域が一丸となって
観光資源を磨き上げることが肝要だと思います。

吽。

明日からの3連休は、山梨に小旅行です。

それでは良い休日を♪

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