…電話?
いきなり鳴り始めた大きな音に、なんだか暴力的に眠りから引きずり上げられた意識。
ご主人さまが起き上がって、ベッドの脇の電話の受話器を取って、すぐ下ろした。
(モーニング…コール、かあ)
ご主人さまはまたすぐバタンとベッドに突っ伏した。
……やばいやばい、普通に寝ちゃうよ。
ウト…ってしかけて、あわてて体を起こした。
気持ちは慌て気味だけど、動きは静かにゆっくり、ね。
だってご主人さま、またバタンって寝ちゃった感じだもん。
起こしたくないじゃなーい?
そろりそろりトイレに向かって、それからバスローブをハンガーから外した。
すぐに羽織れるようにね。
「…なにやってんの?」
ああ、ご主人さま起きちゃった。
「あのね、朝ごはん来たらすぐ受け取れるように(笑)」
「ああ(笑)受け取ってくれるの?」
「うん(笑)」
フロントに朝ごはん頼んであるから、受け取ってからご主人さまを起こそうと思ってたの。
まだ15分くらい時間があるから、またご主人さまの隣りに転がった。
ご主人さまが、すぐに抱き寄せるように腕を伸ばしてくる。
ああ
きもちいい
「きもちいいね」
「ああ(笑)」
ご主人さまにくっ付くのはすごく気持ちいい。
こころも体も満たされてくみたい。
抱き寄せられたまま甘えてキスしたり。
ご主人さまが「なんだよ」って笑う。
わんわんも笑う。
しあわせはきっと、大切な人と一緒に笑うことだ。きっと。
お部屋のチャイムがなったから、バスローブを来て朝ごはんを受け取った。
女がバスローブ1枚で朝食を受け取る。
ゆうべはたくさんセ/ック/スしました…って感じに見えるんだろうなあ…なんて。
お兄さんから朝ごはん受け取りながら思った。
いや、気付くの遅すぎだろ!とアタマの中でつっこんで可笑しくなった。
わんわんの都合で、9時くらいにはお部屋を出なきゃなんない。
さよならの時間まで、もうちょびっと。