首輪買いに行こう【4】あったかーい | 夢 出会い 魔性

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「今日はどこに行きたいの?」


ご主人さまと並んで座ってからそう聞かれた。


「この電車、この前降りた駅には停まらないよねぇ?」

「路線が違うから(笑)てか、やっぱりそっちか(笑)」

「だめ?(笑)」


この前降りた駅って言うのは、
「この前降りてホ/テルに行った駅」って意味だってご主人さまにも判ったみたい。

ご主人さまはちょっと呆れたみたいな『ガクッ』みたいな顔をしてる。


「まあ、想定の範囲内だけど(笑)」

「思った通りすぎてガックリした?」

「やっぱり…って、苦笑いのガックリだな(笑)」


ご主人さまは、きっと普通のデートコースも考えてくれてたんだ。

…と、思う。

いつもそう。

でもわんわんがホ/テル行きたがってガクッとさせる。

いつもそう。


「降りるよ」

「ここ?」

「そそ」


ご主人さまが立ち上がったから、わんわんも慌てて立ち上がった。

ホームに降りてから、ご主人さまの腕と体の間に自分の腕を滑り込ませた。

ようするに、腕を組んだ。

手を繋ぐよりスルンと出来るのが不思議。


「あったかーい」

「だろ?」

「うん」

「裏返しに着たい(笑)」


ご主人さまは毛皮のハーフコートを着ていて、
そこに手を突っ込んだら、すごーくあったかかった(笑)


「きっと、いま1番あったかい思いしてるのはわんわんの手だね~(笑)」

「だなあ(笑)」


肌触りのいい毛皮に挟まれた手がぬくぬくしてる。

でもって、じんわりご主人さまの体温も感じる。

すごい贅沢。
すごいあったかい。


「あのねえ」

「ん?」

「○○さんの後ろに回り込んで、両手を両側に突っ込みたい~」

「はは」


言ってから、
(それじゃ後ろから抱き着いてるのと同じかあ)と思って、自分で可笑しくなった。



清算してから改札口を抜けて、またご主人さまの腕に自分の腕を絡めてとことこ歩いた。



やっぱりあったかくて贅沢でしあわせ。