待ち合わせの場所に着いて、どきどきしながらご主人さまを待ってた。
すぐにご主人さまの車が入ってくるのが見える。
ホントのホントに会えると思って無かった。
空振りでもいいや、って思って家を出てきたんだもん。
たたたってご主人さまの車に走ってって、一緒にファミレスに入った。
「時間、大丈夫なの?」
「3時くらいに出るよ」
いま2時。
1時間くらいご主人さまとお茶できる。
他愛ない話しをしてケタケタ笑ったりした。
「自分で自分を食わせられるようになったし大丈夫だな」
「え?まだだよ、まだお給料1円も貰ってない~」
「でもこれから貰えるでしょ(笑)」
仕事が決まらない時に夫に
『自分で自分を食わせられないなら死/ね』みたいなことを言われたこと、
ご主人さま覚えててくれたんだ。
で、きっと『気にすんな』って意味で言ってくれてる。
こういう気遣いは、すごく嬉しくて…少し苦しい。
気持ちがご主人さまに寄り添ってゆきそうになる。
「そろそろ行くよ」
「うん」
レジの前に立つご主人さまの耳元で
「今度はわんわんが出すからね。お給料出たらね」
昨日のことを思い出しながら、くすくす笑って言った。
ご主人さまは「ああ」って笑ってた。
今度の約束をしてるみたいで嬉しい。
駐車場で人目が無かったらチューしちゃおう。
そんなことを考えながらお店から出た。
「…職質?」
「みたいだな(笑)」
ご主人さまの車の隣におまわりさんが2人いた。
で、ちょっと怪しげなおじさんと何か話してる。
(よりによってご主人さまの車のとなりかよ!)
↑わんわんの心の声(笑)
チューは…無理、かな。
「じゃあね」
「…うん」
じゃあね、って言われて、反射的に腕が伸びた。
ご主人さまの服の袖を握ってしまってた。
「なに(笑)」
ご主人さま、チラッとおまわりさんのほうを見たりしてる。
わんわんにチューされると思ったみたいだ(笑)
「なんでもない」
反射的に握ってしまったご主人さまの服の袖をゆっくり離した。
手の平にご主人さまの服の感触だけが残った。
「遠いんだから気をつけてね」
今日はにこにこって笑うことが出来た。
職質のおまわりさんに気を削がれたからかも知れない(笑)
じゃあね、ってご主人さまは車に乗り込んだ。
いっぱい手を振ってばいばいした。
ご主人さまは手をひらひらさせながら駐車場から出てった。
わんわんも帰らなきゃ。
ご主人さまがいない日常に帰らなきゃ
おしまい