好きじゃなくなったら【26】手の平の感覚・おしまい | 夢 出会い 魔性

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日記だったり思い出だったり願望だったり不倫だったり。




待ち合わせの場所に着いて、どきどきしながらご主人さまを待ってた。


すぐにご主人さまの車が入ってくるのが見える。


ホントのホントに会えると思って無かった。

空振りでもいいや、って思って家を出てきたんだもん。


たたたってご主人さまの車に走ってって、一緒にファミレスに入った。


「時間、大丈夫なの?」

「3時くらいに出るよ」


いま2時。
1時間くらいご主人さまとお茶できる。


他愛ない話しをしてケタケタ笑ったりした。


「自分で自分を食わせられるようになったし大丈夫だな」

「え?まだだよ、まだお給料1円も貰ってない~」

「でもこれから貰えるでしょ(笑)」


仕事が決まらない時に夫に
『自分で自分を食わせられないなら死/ね』みたいなことを言われたこと、
ご主人さま覚えててくれたんだ。

で、きっと『気にすんな』って意味で言ってくれてる。


こういう気遣いは、すごく嬉しくて…少し苦しい。

気持ちがご主人さまに寄り添ってゆきそうになる。


「そろそろ行くよ」

「うん」


レジの前に立つご主人さまの耳元で
「今度はわんわんが出すからね。お給料出たらね」
昨日のことを思い出しながら、くすくす笑って言った。

ご主人さまは「ああ」って笑ってた。

今度の約束をしてるみたいで嬉しい。




駐車場で人目が無かったらチューしちゃおう。

そんなことを考えながらお店から出た。


「…職質?」

「みたいだな(笑)」


ご主人さまの車の隣におまわりさんが2人いた。

で、ちょっと怪しげなおじさんと何か話してる。


(よりによってご主人さまの車のとなりかよ!)
↑わんわんの心の声(笑)

チューは…無理、かな。


「じゃあね」

「…うん」


じゃあね、って言われて、反射的に腕が伸びた。

ご主人さまの服の袖を握ってしまってた。


「なに(笑)」


ご主人さま、チラッとおまわりさんのほうを見たりしてる。

わんわんにチューされると思ったみたいだ(笑)


「なんでもない」


反射的に握ってしまったご主人さまの服の袖をゆっくり離した。

手の平にご主人さまの服の感触だけが残った。


「遠いんだから気をつけてね」

今日はにこにこって笑うことが出来た。

職質のおまわりさんに気を削がれたからかも知れない(笑)


じゃあね、ってご主人さまは車に乗り込んだ。

いっぱい手を振ってばいばいした。

ご主人さまは手をひらひらさせながら駐車場から出てった。

わんわんも帰らなきゃ。




ご主人さまがいない日常に帰らなきゃ


おしまい