8時半くらいまでご主人さまと釣りをして、
そろそろ行くかって話になった。
遅くなると海水浴場の最寄り駐車場が混んじゃうから(笑)
「海なんて何年ぶりだろう」
「ん」
「あ、ほら、この前みたいに砂浜を歩く…とかは時々あるけど」
ゴールデンウイークにご主人さまのとこに来た時は、
砂浜をとことこ歩いてサーフィンしてる人を眺めたりした。
「毎年海水浴したりする?」
「いや、そうでもないかな」
「わんわん…たぶん…10年ぶりとか…それくらいかなー」
「海無し県だし(笑)」
「そーそー(笑)」
早めに移動したから、駐車場はまだ空いてた。
車を停めて、テントとマットと保冷バッグを抱えて砂浜まで歩いてく。
ご主人さまは穴場っぽい海水浴場を選んで連れて来てくれたので
私のイメージの海水浴よりなんだかのんびりした感じ。
ゴチャゴチャ混み合ったとこにしか行ったことが無かったのだ。
前の晩にご主人さまがドンキで買ってきてくれたテントを広げて、
2人で砂浜でそれを組み立てた。
中には、やっぱり前の晩に買ってきてくれたマットを敷いた。
「マット正解!」
「ん?」
「テントだけより全然気持ちい~」
「だな(笑)」
2人でテントに潜り込んで日焼け止めを塗った。
自分でぺたぺた。
背中はお互いにぺたぺた。
そんな他愛のないことが嬉しい。
「海いこ」
「まだ」
「えー」
「行ってきなよ」
「1人じゃヤダよ」
「まだ行かない」
ゴロンと転がったままのご主人さま。
子供でもないのに…ていうか、いい年した女が1人でワーイって海に入るの恥ずかしいじゃないか~~
「いこ」
「まだ」
「なんでー」
「爪切ってから」
「はあ?」
明らかに乗り気じゃないご主人さま。
自分の足の爪が伸びてるから嫌だ、とか、意味不明なこと言い出した(笑)
「爪、カンケーないじゃん(笑)」
「切る」
「じゃ、わんわんが切ってあげる(笑)」
「マジ?(笑)」
「うん?」
「よろしく」
「うん…って、なんで爪切り持ってんの!(爆笑)」
ご主人さまが爪切りを出したからホントに爆笑してしまった。
家を出る時に足の爪が伸びてるなあ…と思って、爪切り持って出たんだって(笑)
ご主人さまの足の前にチョコンと座って、足の爪を切ってった。
人の足の爪なんて切らないから、ちょっとだけドキドキする。
「もっとバチバチ切っていいよ」
「こわいの!」
「なんで」
「痛そうで」
「爪は痛くないだろ(笑)」
「変なとこ切ったり深爪したりしそうなの~」
「そんな真剣な顔しなくて大丈夫だよ(笑)」
むむむって顔で爪を切るわんわん。
笑って爪を切られてるご主人さま。
風通し良くするために、テントは両側が切ってある。
スースー気持ちいい。
海の匂いも気持ちいい。
「切れた」
「ん、まあまあ(笑)」
「えへへ」
「まったく、いつも楽しそうだ(笑)」
「いこ」
「はいはい(笑)」
やっとご主人さまの重い腰が上がった。