見られたい、のかも【よん】 | 夢 出会い 魔性

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日記だったり思い出だったり願望だったり不倫だったり。




(人が来るんじゃないかな)


頭のスミッコのほうでそんな事を考えている自分もいるのに、
金網にしがみついたままお/尻を突き出して、
時々、あっ、なんて声を漏らしてしまう。



後ろから私の腰を支えていたご主人さまの手が、
ふいに私の口元を覆った。

それから、もう片方の手を胸の辺りに回し、
グイ、と引くように上体を起こされた。


口元を覆われたまま目を見開いていると、
犬を連れた人がそう遠くないところを歩いている姿。

それが街灯に照らされて、ぼんやりと私の視界に映り込んだ。


背中側からご主人さまに支えられて立っているのがやっと。


ヒザなんてカクカク、太ももはぶるぶる震えてる。



「…見られてんじゃない?」


耳たぶを噛まれるんじゃないかと思った。

ご主人さまの言葉で、また身体が強張って、
繋がったままの場所はキュウと収縮した気がする。


私がジッと立っていれば、たぶん後ろから抱きすくめられているようにしか見えないはず。


ああ、でもダメ。

ヒザがカクンと折れてしまいそう。

ご主人さまに支えられていないと、腰からガクンと前に倒れてしまいそう。



「…行ったね」

「…あ……んっん」


口元に張り付いていたご主人さまの手の平が離れると、
私は不足していた酸素を貪るようにぱくぱくと口を動かした。


「声出すとまた犬に吠えられるよ」


背中側だから見えないけど、きっとご主人さまは笑ってる。


私が金網にしがみついてしまうと音がうるさいと思ったのか、
後ろから抱き抱えるような格好のまま、身体の向きを変えられた。


目の前には金網じゃなくてご主人さまの車。


そこで支えてくれていた腕を放されて、私はボンネットの上に崩れるように両手をついた。