夏に、新幹線に乗ってご主人さまのおうちに遊びに行った時、
キッチンのカウンターテーブルの上に、ご主人さまのネームプレートが置いてあったのね。
ごく普通に、ポンッと置いてあった。
私はご主人さまのお勤め先なんて知らなかったから、
(会社、■■って社名なんだあ)なんて思って…
ちょっと嬉しくなった。
「名札だ~」
「?そうだよ」
「名札がある~」
「なに?俺の名札でしょ?」
「うん、○○って名字が書いてある~」
「…当たり前。他人のだったら俺がビックリだし(笑)」
「うん(笑)」
ご主人さまは判ってない。
なんで犬が喜んでるか、ちょびっとも判ってないみたい。
お勤め先を私が知っても、何も悪さしないだろう…って思ってくれてるんだなあ…なんて(笑)
たぶん、そんなことすらも考えてないんだろうけど。
無防備って嬉しいね。
『信じる』って言葉は押し付けがましくて悲壮感が漂ってて大嫌いな言葉だけど。
それでも、(信じてくれてるのかなあ)って気持ちになってしまうもの。
実家に連れてってくれた時も
別荘に連れてってくれた時も
(おいおい)って、心のどこかで思いながら、
それでもご主人さまの無防備さ加減が嬉しくて愛しかった。
ああ、もしかして。
無防備って、相手を自分のテリトリーに置いてしまう行為なのかも知れない。
それが感じ取れるから、嬉しいのかも知れない。
おヒゲ剃り剃りしてる時のご主人さまは、無防備以外に表現のしようがない表情だし(笑)
ダランとした、しまりの無い顔。
…って書くと悪口みたいだけど。不細工みたいだけど(笑)
そんなんじゃなくて、安心しきった、しまりの無い顔だから愛しくて仕方ないのです。むふ。
でもきっと、ご主人さまに言わせれば私のほうが100万倍無防備なんだと思う。
安心しきってなかったら、身体も心も任せてしまえないはずだもん。
そうじゃなかったら、飼い犬なんてなれっこないもん(笑)
好きだとか
信じてるだとか
そんなモン無くても、相手に無防備であることが、全ての答えのような気がする