色々あって、せっかくの機会だからと愛媛に飛んできて半年。

 

見たことがない魚・知らない釣り。

 

様々な刺激がある充足感と、もっと知りたいが同居した幸せな状態で日常を送れています。

 

 

 

 

しかし、まだまだ青森でも、やり残してきた釣りがたくさんありました。

 

エゾクサウオ、イソバテング、アブラツノザメ、そしてウスメバル。

 

青森に残してきた遺恨とも言えるものの一つに、この陸からのウスメバル釣りがあります。

 

どこに群れているかわからない神出鬼没な魚なので、探す過程を楽しみながら1匹取れるまでをシリーズものとして長く狙って行きたかったのですが、

 

これから青森へ戻って釣る機会が来るかと言うと、もう来ないかもしれない。

 

そこで、突然あふれてきたウスメバルに対する、ありったけの思いを記事にしますので、

 

今後狙う人(いるかな?)の参考にしていただけたら幸いです。

 

 

 

 

出典:WEB魚図鑑

ウスメバル(2005.02.06) - WEB魚図鑑 (zukan.com)

 

 

 

青森県中泊町で、町を上げて推しているウスメバル(沖メバル)。

 

「中泊メバル膳」と言えば、県内の方なら聞いたことがあるでしょう。

 

 

 

沖メバルという別名があるように、通常は水深100m前後の岩礁帯付近に群れで生息する種類ですが、

 

幼魚のうちは浅い場所にいます。

 

 

 

ウスメバルは、メバリングでおなじみの「メバル」と同様に、お腹の中で卵をふ化させてから生み出す「卵胎生」の魚です。

 

ウスメバルは、産卵のために浅場へやってくることはせず、深場で産卵するようで、生み出された仔魚は深場から、当面の住処である流れ藻までは自力で上がって来ます。

 

なかなかにたくましい魚ですね。

 

 

 

生まれてすぐは流れ藻に付いて生活しますが、やがて大きくなるとともに、浅場の藻場に付いてある程度の大きさになるまで餌をあさります。

 

 

 

5~7cmの大きさになると、深場へ移動し始めるとの記述もありますが、

 

場所によってはもう少し深場へ落ちるのが遅かったり、もしかしたら取り残される個体もいるのかもしれません。

 

これに関しては謎な部分が多いですが、後日記載します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに津軽半島最北端の竜飛岬では、ある程度深海に生息するこのウスメバルの、陸地での養殖に成功しています。

 

そこには様々な苦労と試行錯誤があったと思われます。

 

その中の一つに、成長してきたウスメバルに日の光を当ててしまうと目が飛び出てくるという特性があったために、真っ暗な中で育てるそうです。

 

これがもしかしたら、ウスメバルを陸から釣る上でキーとなっているかもしれません。

 

 

 

 

 

というのも、

 

10cm以上の、ある程度の大きさのウスメバルが陸から釣れる報告を聞くと、そのどれもが夜釣りで、ある程度の水深がある堤防なのです。

 

光が届きづらい水深のある場所・夜間は、日光で目が飛び出るウスメバルにとってはホットスポットの可能性があります。

 

 

 

 


 

ウスメバルの幼魚が陸から釣れる季節は、概ね3月下旬~遅くて7月までです。

 

そこを過ぎると釣れたという話は聞きません。

 

ウスメバルには寒冷性の性質があり、水温が9℃から16℃が適正水温と聞きます。

 

3月~4月の釣果が多いのは、ウスメバルにとっては過ごしやすい一年を通して最も水温が低い時期のためだと思われます。

 

そう考えると、ここを境に徐々に深場へ下がって行く説が濃厚になってきますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、7月の釣果報告が多く、自分が運よく群れに遭遇して釣ることができたのも、7月の暑い時期でした。

 

今は釣りが禁止になっている青森フェリーふ頭の先端付近というのが、なんとも感慨深くなります。

 

水深は15mとそこそこあるものの、群れていたのが表層付近でした。

 

そのサイズは測りませんでしたが、記憶を辿ると8cmから、大きくて10cmくらいだった気がします。

 

もしかしたら、このくらいのサイズまでは日光の影響を受けないのかもしれません。

 

 

 

 

 

そろそろ深場へ落ちるサイズだと思うので、その直前の群れだったのか、深場へ行くタイミングを逃して取り残された個体だったのかはわかりません。

 

これが自分で釣った最初で最後のウスメバルでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

陸のウスメバル釣りの何が難しいかというと、群れる場所が特定出来ないことです。

 

時期を守って行っても、必ずしもいるとは限らない。

 

釣りの対象魚となる適正サイズまで成長すると、すぐ深場へ行き始めるので、なかなか出会えないんです。

 

 

 

 

 

 

もしどうしてもウスメバルの幼魚を釣りたいなら、一番の近道は、4月の堤防で群れている場所を探すことです。

 

ウミタナゴ・オキタナゴが群れている場所に混じっていることが多い感じがします。

 

個体が大きければメバリング用のワームも食ってきますが、オキアミ・イソメを小さくつけたものが、餌としては一番無難です。

 

これを胴突き仕掛けか何かで表層から低層まで全層探りながら、色々な堤防を釣り歩く。

 

これが簡単ですが、以前計画していたプランです。

 

 

 

 

 

 

 

いつかまた生きた若いウスメバルに会える日が来るかな。