世界トップクラスの走行性能と人気を誇るスポーツカーのポルシェ「911」。   

 高額車であることでも知られていますが、一体どれくらいの年収があれば購入できるのでしょうか。 

 

「911」はポルシェの代名詞といえるスポーツカーです一度は憧れるポルシェ「911」(画像は「911 GT3」) 

  厳密には、「911」はシリーズ展開車種で、たくさんのボディタイプやグレードが存在します。  シリーズは性能によって、「カレラ」、「ターボ」、「GT3」の3タイプに大別できます。 

 カレラはベーシックモデルで、ターボは高性能チューニングカー、GT3は公道対応のレーシングマシンと考えられます。  

さらに、それぞれに基準車、4(4輪駆動)、S、4S、GTSといったグレードが存在し、パワーをはじめ性能が異なります。ボディタイプもクーペやカブリオレ(オープン)が設定されています。

ローンなどを利用しても高額車である事実は変わらない

 今回はそれらのオプションと納車までの費用を考え、1800万円をベースに試算してみました。

「無理なく購入できる新車は年収の半分程度」という考え方に基づくと、最低3600万円の年収が必要となります。     国税庁が公表した令和4年度の日本の平均年収は457万6000円で、男性平均は563万3000円、女性平均は313万7000円でした。 

 そのため、ポルシェ「911」の新車を現金一括で購入できるのは、かなりの富裕層となるでしょう。 

 ゆえに、現実に購入を考えると、ローンの活用は必須です。 

 

 ただし、ベースの車両価格に4%の金利、60回払い(5年ローン/頭金・ボーナス併用なし)で計算すると返済総額は1790万831円となり、29万8347年/月の支払いが必要となります。 

 ローンについても「手取り額の20%程度が適切」といわれていますから、ここから導くと月給150万円の手取り額が必要となります。  

 

給料の25%が天引きされることを踏まえると、200万円の月給が必要となり非現実的です。  

また、ポルシェ「911」は価値が落ちないことから、4%の120回ローン(10年)で計算し直すと、返済総額1968万1990円・16万4017円/月となります。やはり高額支払いであることに変わりはありません。  

 

ちなみにポルシェは、独自のオートローンや残価設定型ローン、リースを用意しています。  オートローンは60回まで、残価設定型の場合はローン設定時に車両価格の40%を据え置き、最終となる36回目に残金を支払うものとなります。  

そしてリースの場合、3年で40%、4年で30%、5年で25%を据え置き、各種税金や整備料込みの価格を支払う仕組みです。