ドジャース・大谷翔平投手は25日午後2時45分(日本時間26日6時45分)、水原一平通訳が違法賭博問題で解雇された件に関して、声明文を発表した。  

大谷は通訳同伴で「僕も話しかったので嬉しく思っている。

関係者の皆さんもファンの皆さんも厳しい一週間だったと思うが、皆さんも含めて我慢していただいてありがたいと思っている。僕自身も信頼していた方の過ちというのを、悲しくショックです」と切り出し、「現在進行中の調査もあるので、今日話せることに限りがあるのをご理解してほしく、ここにまとめたメモがあるので、何があったか説明したい」と伝えた。  

続けて、「僕自身、何かに賭けたり、スポーツイベントに賭けたり、頼んだこともないですし、送金を依頼したこともありません」とし、「彼がそうしていたことも数日前まで知りませんでした。彼が盗んで、みんなにうそをついていた」と語った。  

大谷は真実について、「一平さんは代理人には某友人の借金の肩代わりをしたと話していた」と明かし、翌日に「借金は自分のもの、一平さんが作ったものと説明しました。そこで僕が肩代わりしたと代理人に話した。

そしてこれらは全てが嘘だった。取材依頼も(大谷に)伝えてなかったし、コミュニケーションを取っていたと嘘もついていた」と明かした。 

 大谷自身が知った時期について「僕がこの問題を知ったのは韓国での開幕戦後のチームミーティングです。通訳もいなく、英語で話していたので、完全に理解できていなく、何となく違和感を感じていた」。

さらに、「ホテルでふたりで話したいので、ホテルまで待つことにした。

ギャンブル依存症であることも借金があることも知らなかった。

同意もしてませんし、送金を許可もしていない」とした。  

ホテルで大谷と水原通訳がふたりで話したというが、「これはおかしい。

これは彼に嘘をつかれていたと、弁護士の皆さんに話をした。

ドジャースの皆さんも彼らも嘘をつかれていたと知りました。

弁護士の皆さんは窃盗と詐欺ということで当局に伝えました。

これがそこまでの流れ、スポーツ賭博に関与も送金していたこともありません」とした。  

心境について再び、「正直ショックという言葉が正しいと思わないが、それ以上、言葉で表せないという感覚で過ごしてきた。

今はそれを言葉にするのは難しい。

今シーズンも本格的にスタートするので、弁護士にお任せして、警察に全面的に協力したい。気持ちを切り替えるのは難しいがお話できて良かった

質疑応答はしませんが、さらに進んで行きます」とした。 

 会見は多くの日米メディアが殺到していることからテレビカメラやスチールの撮影は制限されたが、大リーグ専門チャンネルMLBネットワークで生中継。質疑応答はなく、連邦政府や大リーグ機構が調査中のため、声明という形となった。  

ドジャースは20日(日本時間21日)に水原通訳の解雇を発表。

デイリースポーツの取材に対し「球団はメディアの報道を把握しているが、現在は情報収集中であり、これ以上のコメントを控える」と返答するにとどめていた。  

ESPNによると、捜査当局が調べていたブックメーカーに水原氏の借金があり、大谷の口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)が送金されたことが判明。

水原氏が19日に遠征先の韓国で応じた単独インタビューでは、大谷に借金の肩代わりをしてもらったと話した。 

 だが、翌20日に全ての発言を取り消し。自身のギャンブルや借金について大谷には話していないと真逆の証言を口にした。同時に大谷の弁護団から同氏を「大規模な窃盗」で告発する声明文が出された。 

 MLBの規則では野球以外のスポーツへの賭けは許されているが、違法ブックメーカーの賭けは処罰の対象になる可能性がある。今回の報道とド軍の対応を受けてMLBも調査を開始している。

 ドジャース・大谷翔平