福岡管区気象台は14日、十島村諏訪之瀬島の噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げた。午前0時22分の爆発で大きな噴石が御岳火口から北に約1.1キロ、南に約1キロ飛び、レベル3上げ基準の一つ「1キロを超えて大きな噴石が飛散」に該当した。村役場によると、けが人や建物などの被害報告は入っていない。 

 

 気象台は火山活動が活発化しているとして、火口から約2キロ圏内で大きな噴石に警戒を呼びかけている。他の引き上げ基準の急激な地殻変動や火山性微動の継続のほか、マグマの蓄積量の増加は確認されていない。 

 諏訪之瀬島のレベル3は2023年6月以来。噴石飛散1キロ超の基準で上げたのは20年12月以来。 

 

 同島は火口から南西約4キロに39世帯84人が住む。民宿を営む60代女性によると、3、4日前まで南東方向に大量の灰を降らせていたが、その後、活動が静かになっていたという。 

 女性は「未明の『ドーン』という音で目が覚めた。噴火には慣れているが、能登半島地震など大きな災害が相次いでいるので十分注意したい」と話した。