昨季、小野伸二選手の移籍後よりキャプテンを務めることとなった杉山選手。
アカデミー出身者としては初めて主将という大役を任されることになりプレッシャーを感じていたことをインタビューで明かしていましたが、立派に勤め上げていると思います。
今季は最初に大きく躓き、チームは揺れていました。サポーターも苛立ちを露わにしている中、チームをまとめるのはとても大変なことだったと思います。しかもJ1で最も若いチームであり自分より年上のベテランが数える程しかいない状態でしたので重圧は相当のものだったことでしょう。
そんな逆境の中でもチームをまとめ、調子を上げたエスパルスは4月を無敗で乗り切りました。
初勝利の時の雄叫びは本当に辛い状況にあったこと、そしてそれを乗り越えて成長したことを感じさせる非常に感動的なものでしたね。
しかし好調の時ほど試練がふりかかってくるもので、キャラが負傷し戦線離脱を余儀なくされた月末。
CBには廣井か岡根かはたまた犬飼か、ひょっとして三浦の大抜擢?などといろいろな予想が飛び交う中、まさかの杉山選手のCB起用・・・。これにはとても驚きました。以前、ゴトビ監督が将来的に杉山選手をCB起用する構想があることをなにかで知ってはいましたがそれがまさかこのタイミングとは・・・。
CBとしての経験不足や控えCBのモチベーション低下によって守備はもちろんヘタをすればせっかく好調になったチーム全体が再び泥沼にハマってしまう可能性のある危険な賭けであったと言えるでしょう。
結果としてこのギャンブルは中断期間前に9位という順位をもたらしました。
これをどう評価するかは人それぞれだと思います。確かに失点の原因になったこともありました。しかしDF陣の連携面は急造CBとしては問題ないレベルだったと思います。高さで圧倒されるということも無かったように感じました。私としてはCBとしての適性を感じると共に、主将という重責を担いながらのコンバートという非常にストレスのかかる状況下で一定の成果を出した杉山選手は評価されて然るべきだと考えます。
中断明けにはキャラが復帰するでしょうし、夏にCB補強も有り得る状況だと思いますので杉山選手のCBは今後オプションという位置づけになり基本はボランチ起用になるのが自然でしょう。
やはり中盤からピッチ全体を見回し、チーム全体をまとめる位置で活躍する姿が今は一番良いと思います。将来のCB起用はアリでしょうが。
杉山主将の歓喜の雄叫びをもっと中断後は見たいものです。(特にホームで)