インターナショナル・ローンチ・サービス(ILS)社は、モスクワ時間9月11日22時23分(UTC協定世界標準時9月11日19時23分、日本時間9月12日04時23分)、スペインのヒスパサット社(Hispasat)の通信衛星「Amazonas-5(アマゾナス-5)」を搭載した、プロトンM/ブリーズM(Proton-M Briz-M(Phase.3))ロケットを、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地サイトLC-200/39発射施設から打ち上げた。
プロトンM/ブリーズMは、第1段に6つ強力なRD-276船外燃料タンクエンジンと、8S810Mの中央タンクから成り、中央タンクには酸化剤が搭載されている。
打ち上げられたロケットは順調に飛行し、1分59秒後に第1段エンジンを分離、第2段エンジンのRD-0210×3基+ RD-0211×1基に点火。その後3分28秒に第2段エンジンを分離し、第3段RD-0212エンジンに点火。
打ち上げから9分31秒後に第3段エンジンを分離、第4段のBriz-M (Ph3) に点火された。
その後、Briz-Mは順調に軌道修正を繰り返しながら、打ち上げから約15時間31分後に「Amazonas-5」を予定の静止軌道に投入し、打ち上げは成功した。
「Amazonas-5(アマゾナス-5)」は、基本衛星バスに米スペースシステムズ・ロラール社(Space Systems/Loral(SS/L))の大型衛星バス「SSL-1300」を使用し、打ち上げ時重量5900kgで、設計寿命は15年となっている。
「Amazonas-5」は、24本のKuバンドトランスポンダと、34本のKaバンドスポットビームトランスポンダを搭載し、西経61.0°Wの「Amazonas-2/3/4」の3機の衛星と同一軌道から、ブラジルやラテンアメリカのブロードバンド・インターネットサービス、テレビ放送、企業ネットワークなどの通信アプリケーション拡充に充てられる。