太陽と地球から見たアルファ・ケンタウリの相対図

地球とアルファ・ケンタウリの相対関係図CG

太陽系の外にあって、我々に最も近い恒星はアルファ・ケンタウリ(ケンタウルス座アルファ星)である。
それは約4.3光年(光の速度で約4.3年)離れた所にある。
勿論、我々が光の速度で旅行するなら、そこへ到着するのに4年4ヵ月かかると言う意味である。

1光年が約9,460,000,000,000キロメートルなので、ケンタウルス座アルファ星は約41兆2000億キロメートル離れていると言う事になる。



お隣の星までは何んと遠い事であろうか!!



このケンタウルス座アルファ星を目指して探査機を打ち上げる構想を、英国ケンブリッジ大学の理論物理学者スティーブン・ホーキング博士や、ロシアの富豪ユーリ・ミルナー氏が12日、発表した。

ホーキング博士

この計画は、「Breakthrough Initiative(ブレークスルー・イニシアチブ)」計画と命名。
米航空宇宙局(NASA)エイムズ研究センターのピート・ワーデン元所長が主導し、スティーブン・ホーキング博士、ユーリ・ミルナー氏、Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏、天体物理学者のカール・セーガン博士の妻・アン・ドルーヤン氏、宇宙物理学者フリーマン・ダイソン氏、NASAの宇宙飛行士メイ・ジェミソン氏、ハーバード大学スミソニアン天体物理学センターのアヴィ・ローブ氏のほか、日本からは神戸大学工学研究科副学科長の賀谷信幸氏ら、世界クラスの科学者やエンジニアによる実行委員会が作られ、助言を行う。


アルファケンタウリ

「地球外生命体を発見しよう!」という試みは、過去何度も行われているが、地球からケンタウルス座アルファ星まで現在の最速超高速探査機でも、3万年経かると言う、途方も無い時間が巨大な壁として立ちはだかって来た。


太陽とアルファ・ケンタウリA_B_Cの相対距離
ケンタウルス座アルファ星は3つの恒星の総称である。
太陽とほぼ同じ大きさで絶対等級4.38のアルファ・ケンタウリA
それよりやや小さい絶対等級5.86のアルファ・ケンタウリB、
そして更に小さくAとBから離れたプロキシマ・ケンタウリ(アルファ・ケンタウリC)




今回の新たな試みは、ロシアの大富豪ユーリ・ミルナー氏が当面の研究費1億ドル(110億円)を投じて支える。

検討が進んでいる新たな探査機は、約1メートル四方の極薄の帆を広げる「宇宙ヨット」で、ヨットが帆に風を受けて進むように、地上から帆に強力な「ナノクラフト」と言うレーザービームを当てて進む。

Breakthrough_Starshot
Breakthrough_Starshot1

数分間で光速の2割の速度まで加速し、3日で冥王星を通過するビックリマーク


20年後にケンタウルス座アルファ星に辿り着き、周辺の惑星などを撮影し地球に約4年かけてデータを送信する事を目指す。
アルファ・ケンタウリAとBには、合わせて7個の地球のような惑星が存在し、それらに生命が居住可能な環境かどうかも調べる。

探査機の心臓部には、カメラや通信機能などを備えた重さ1グラム程度の極小電子チップが搭載される見込みだ。




計画を発表したスティーブン・ホーキング氏は、「地球は素晴らしい場所であるが、永遠に続くものではない。遅かれ早かれ、我々は別の星を見つけなければならない。"Breakthrough Starshot"はその旅に就く真に素晴らしい第1歩となる」、とのコメントを寄せている。






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