冬枯れの木々に耳を傾けると
静かな命の鼓動が聴こえてくる
すっかり葉を落としたその枝先には
まだ硬く閉ざされた新芽が抱かれていて
こんな当たり前のことにも小さな感動をもらう幸せの日々がある
空へ空へと
まるで手を伸ばしているかのようなその姿を真似て
大空へと手を伸ばしてみる
雲の切れ間の向こう側には
光が見え隠れして
じっと佇む私を
まばゆい光が貫いていく
まるで光の中に吸い込まれてしまったかのように
温かさが満ちていく
寒さの中に息吹く命の鼓動
そんな季節に生まれ来たことを想う
父よ
母よ
ありがとう
宇宙の光のほんの一滴が零れ落ちて
この地に実を結んだ命の尊さよ
新しい始まりの朝の予感
この生まれ来た日の記念日に感謝を捧げて
また
前を向いて歩き出そう
光を見つめて
きっとその先にある希望が叶うことを信じて