みなさん、こんにちは!
6月に企業内で業務の見直しがあり、新しいことに慣れるのに必死で、あっという間に時間が過ぎてしまいました。(言い訳)
みなさん、夏バテなどされていませんか。
私は10年前にフリーになった時から「ビジネス日本語」と向き合うことになりました。
片っ端から教材を読み漁り、「ビジネス日本語」のイメージを頭に取り込みました。
ほとんどの教材が総合職のオフィスワーカーを対象にしており、敬語を中心に、名刺交換から始まる営業関連の会話や、顧客とのやり取りをめぐるタスクが多かった印象です。
使われている語彙もJLPTでいうとN2以上で、日本語で商談ができるレベルまで行くことを目指しています。
今でも一般的に「ビジネス日本語」というと、こういうイメージではないでしょうか。
その後、日本で働く技能実習生が増えてきました。
私は直接技能実習生を教えたことはないのですが、文法積み上げ式のテキストを使って、短期間で集中して日本語の基礎的な語彙と文法をみっちりと学ぶそうです。
先日、サタラボ(日本語教師研修)で、技能実習生に向けたテキストを拝見しました。
これは今までの「ビジネス日本語」とは全く違う内容でした。
業務が作業中心で、日本語を使用することがほぼない方向けで、
日本語学習の目的が「人間関係のコミュニケーションをよくすること」なのです。衝撃的でした。
そして、同じ工場で働く人のなかでも、技術職の人はまた必要な日本語が違います。事務所でお客様とのやり取りもあり、現場に出て職人さんに指示を出すこともあります。でも、最初のテキストのイメージとはまた異なります。
さらに、介護看護の日本語、観光の日本語、接客の日本語など、職種に応じて必要な日本語は変わります。
これらすべて「ビジネス日本語」なんですよね!!
従来と異なる「ビジネス日本語」への対応はまだ始まったばかりです。これからどんどん新しい教材ができ、職種に合わせて、教授法も変わっていくでしょう。
日本語教師は、オフィスワーカー向けだけが「ビジネス日本語」じゃないという意識をもって「ビジネス日本語」に向き合っていくことが必要だなと強く感じました。
教材作成って大変ですけど、業種や職種別の教材がもっとたくさんあったらいいですねえ。
今日は「ビジネス日本語」の奥深さについて書いてみました。
またよろしくどうぞ!